高熱にうなされていたときのこと。




人それぞれ。


多くの人は家族だったり、兄弟のことを思い出すのだと思う。あいにく自分には、思い出す家族はない。




今でも愛しているひとのことを思い続けていた。


もう叶うことがないとわかっていても、高熱の中でそのひとのことだけを幻影のように追いかけていた。


朦朧とする意識でも、あのひとの美しい姿だけは鮮明にみえた。



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