思い出すひと高熱にうなされていたときのこと。 人それ ぞれ。 多くの人は家族だったり、兄弟のことを思い出すのだと思う。あいにく自分には、思い出す家族はない。 今でも愛しているひとのことを思い続けていた。 もう叶うことがないとわかっていても、高熱の中でそのひとのことだけを幻影のように追いかけていた。 朦朧とする意識でも、あのひとの美しい姿だけは鮮明にみえた。 ==========8<==========