【涼太が涼一に…】
静香は信用していた 心から淳の事…
平田家に嫁ぎ 付き合ってた頃の淳とは
別人になり身重な静香は離婚も覚悟で
涼太を守る事だけを考え父の元に帰った事もあった
もう1度やり直そうと平田家戻ってからの
淳は恋愛時代の淳に戻った
だから嫌な事は忘れた 忘れ様と思った
義母や小百合の嫌がらせにも耐えてきた
なのに…今までの中で…最大の裏切りを静香は淳から受けた

それは退院の日の事
淳は義母と病院へ来た
静香は義母が来るなんて珍しいと思った
多分 早出し人参の間引きの時期だろう
やはり嫁は憎くても孫は可愛いのだろうか?
義母も普通の感情を持ち合わせているのだと静香は少しホッとした
午前中に退院出来るというので 1週間分の荷物をまとめていた
白いベビードレスを涼太に着せようと
静香が涼太を抱き抱えた時に
義母の鋭い目の光が静香に刺さった気がした
静香も涼太も着替えが終わった
義母は涼太を抱いて行くとベッドに寝ている涼太に『さぁ~お家に帰るよ!涼一』と言った
静香は義母の単なる呼び間違いかと思い
『お義母さん…涼太ですよ』と言った
『涼一だよ!💢可笑しな事を言うママですねぇ~』と涼太をかえして応える
朝イチで病院に来る前に淳と義母は2人で市役所に行き出生届けに“平田 涼一”で
提出してきたと あっさり言い放つ義母…
婚姻届も義母と淳が新婚旅行から帰宅後
静香の知らないうちに届けて来た時の事を思い出さずには いられない静香だった
涼太(一)がお腹にいる頃から静香は
ずっと“涼太”と話しかけてきた
その事を1番知っているのは淳なのだ!
なのに…
淳は慌てた様に荷物を車に積んで来ると病室を出て行った
病室には もう1組母子が居る為 ここで事を荒立てる事は出来ないと気を鎮め様とするのに静香は精一杯だった
同室のママさんは気の毒そうな顔で
静香を見ていた
『お世話になりました 先に退院しますね…また検診で会えますよね』とお礼とお別れの言葉を言うのがやっとだった
静香は善き日に淳と2人で市役所に行こうと淳と約束していた
“なぜ?義母と2人で静香に 何の相談もなく届けを出するなんて💢”
しかも…『涼太』ではなく『涼一』

静香は車に乗った瞬間に怒りが爆発した
家までは待てなかった
乱暴では あったが義母から涼太(一)を
もぎ取った 静香は悲しい目で義母と淳を睨んだ
『どうして?…市役所に行って💢訂正して💢』
淳は『静香!それは無理だよ 涼一が可哀想だろう!早く帰って寝かせてあげようよ!それに…涼太でも涼一でも大した事じゃないよ!』 失望感が静香を襲う
…大した事じゃない?…
車が走り出して間もなく義母は言った
『名前は長男だから“一” をつけるのが
当たり前だろう 本当は“涼”の字も“良”に変えたかったけど あんたの気持ちも考えて そこは“涼”にしたんじゃないか💢それに涼太なんて甘ったれた名前 可笑しいよ!』
長男だから涼一…
淳は淳一じゃないじゃん…屁理屈かも知れないが…
義母は話を続けた
日が明けるまで(21日間)は 畑には出なくてもいい!家事はきちんとやりなさい
そして母親となった静香に…最悪な指令が下された
これからは畑仕事が忙しくなる
義姉の由里子の家の仕事も平田家以上に人手が必要だ
『静香さん…母乳を止めなさい❗️』
飲ませるな!自ら止めなさい❗️と言った義母の命令… 静香は耳を疑った
理由は母乳だと静香以外は授乳出来ない!
当然過ぎて 呆れる
ミルクにすれば手の空いてる者が誰でも授乳出来ると言う事だ!
静香は理解できなかった
『平田の嫁でいたいなら~
涼一と居たいなら 守ってもらうよ!』
脅迫とも取れる義母の指令である
淳は何も言わない
静香は思考能力を失っていた
静香のそんな 思いなどお構いなしに
車は平田家に近付いて行く
静香の腕の中では涼太(一)が何も知らず
スヤスヤと寝ている
📖次回予告✏️
【涼太が涼一に…】
この日 早出し人参の間引きに女工さんが5名入っていた
家に着いたら味噌汁とお茶の用意をする様に言われた
なんて…非情な人 淳も同じな考えなの?…

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