日銀が7日発表した3月の生活意識アンケートによると、現在の物価が1年前と比べて「上がった」と回答した個人の割合は81・2%に達し、前回の昨年12月調査から3・8ポイント上昇した。84・1%だった2015年9月以来、6年半ぶりの高水準。原油高騰や食料品の値上げの広がりなどが背景にあり、暮らし向きを尋ねる設問では「ゆとりがなくなってきた」との回答が前回から増えた。
調査は2月4日~3月2日、全国の20歳以上の4千人を対象に実施し、2177人から回答を得た。
物価が1年前と比べてどれくらい変化したと感じるかを尋ねる設問では、回答の平均は6・6%の上昇だった。
現在の物価に対する実感
現在の物価(注1)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注2)と回答した人の割合が8割台前半となった。
1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+6.6%(前回:+6.3%)、中央値は+5.0%(前回:+5.0%)となった。
現在の暮らし向き
現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答が減少し、「ゆとりがなくなってきた」との回答が増加したことから、暮らし向きD.I.は悪化した。
支出
支出については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加し、「減った」との回答が減少したことから、現在の支出D.I.はプラス幅が拡大した。
先行き(1年後)は、「増やす」との回答が減少し、「減らす」との回答が増加したことから、1年後の支出D.I.はマイナス幅が拡大した。
日銀「生活意識に関するアンケート調査」