天津飯が恐かった。

ドラゴンボールの話ではない。気功砲や太陽拳は関係ない。

純粋に食べ物のこと。

表面のビジュアルからして美味そうに見えるのはみなさんと同じだが

あの卵のふたをペラっとめくったその下にどんな具や味が潜んでいるのかが

ずっと謎だったのだ。

はじめてオムライスを目の前にしたとき、スプーンをさくっと入れて中身をすくったら

そこに無数の玉ねぎの欠片が散りばめられていたあのときのトラウマを思いだしてしまって

いた。天津飯は外見が似ているから。

だから町中華にいっても天津飯を頼むことはずっと皆無だったのである。

中身が不明なうちは進んで地雷原畑を歩く必要はない、と。

だが、ここ1年くらい前に天津飯にかぶさっている玉子のふたの下は純粋な白米で

あり、玉ねぎは入っていないということをしった。

天津飯の美味さをしった今としては、それをしるのが遅すぎた。

４０ン年間、天津飯に玉ねぎが入っていないということ、そしてその美味さをしらず

生きてきた天津飯版横井庄一になった気分である。

「え？　戦争もう終わってたの！？」≒「え？　天津飯の中って玉ねぎ入ってなかったの！？」

昨年末、本当にもう年末という12月29日かそのあたりに同級生の仕事のバイトにいったのだが

現場仕事なので当然昼食はそのへんにある飲食店に入ることとなる。

そのとき現場すぐ近くにあったのがオリジン弁当系列の中華東秀。

それで東秀に職人さんたちと数人でぞろぞろ入ったのだが、メニューに天津飯があった。

天津飯には玉ねぎが入っていないとそのときはしっていたので、ここぞとばかりに天津飯を

頼んで食べてみたら、これがけっこう美味かったではないか。

それで今度またいつか機会があったら東秀の天津飯を食べようと思い先週末の土曜

一か月半ぶりに東秀(前回とは違う店舗)にひとりで入った。

あまり入ったことはないものの、昔は東秀もっと店舗多かったような気がする。

オリジン弁当のほうは安定しているっぽいけど東秀は減ったかも。

かわりに今イメージがちょっと変わったれんげ食堂という同チェーンの中華を

見かけたりするようになった。

こちらが東秀の天津飯。

「天津飯(スープつき)」　480円(税抜き)

なんかチェーン店の丼モノって価格のわりに小さなイメージだけど

以前同級生の手伝いバイトした日に頼んだとき、思ったよりもボリュームがあって

驚き＆満足だった。

この量で税込み528円ならばとりあえず文句はない。

味もいい。

日高屋いったときはW餃子定食。

そして東秀いったときは天津飯。これで決まり。

もちろん、普段から外食ばかりできるような富裕層ではないのでご褒美のときだけだが。

ああ、天津飯に出逢うのが遅すぎた。

ちなみに昨日の夜は帰りに二郎系ラーメンへ。

ここ最近、過食がやばいかも。

自分でも病的に胃袋が大きくなっている気がする。

なんというか食欲旺盛とかいう健康的な感じじゃないのだ。

体調自体はよくないわけだし。

たくさん食べられそうな気がしたので３００ｇの野菜マシ、アブラにした。

ふだんはこれで満腹なのだが、ペロリと食べてしまったあともまだ腹が減っていて

推測フィレオフィッシュ4個くらい問題なく追加で食べられそうな勢いだった。

この量を食べても家に帰ってまだ腹が減っているなんて今までありえなかった。

うーん、オレの中でなにか異変が起きている……。

東秀攻略戦