スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

町の本屋さん同様に、町のレンタルビデオ屋さんもかなり減ってきた印象を受ける。

いまや配信で見られる時代だから、レンタル大手のTSUTAYAでさえ苦戦している。

 

中学生時代よく利用していた個人経営のレンタルビデオ屋が実家から自転車で

7、8分のところにあったのだが、そこはレンタルだけじゃなく、ダビングというのも

やってくれた。

 

ほしい映画ビデオがあったら、空のビデオテープを持参してレンタルよりも高いいくらかの

料金を払えばその映画のビデオテープを自分のテープにダビングしてくれるのだ。

 

一回それで、ジャッキー・チェンの「香港国際警察」(1作目)をダビングしてもらった

ことがある。

 

地上波放送まで待って録画すれば金はかからないが、それでもCMも入っておらず、へんな

吹き替えにもなっていない映画のビデオテープが家にあるというのはなんとなく映画通に

なった気分になれたのである。この気持ちわかるだろうか。

 

このダビングというシステムがあれば、これから見たい映画のノーカットオリジナル版が

金払えばいつでも手に入ると思っていたのだが、やはり映画業界もそれをやられちゃ

セルやレンタルの売り上げが落ちると考えて対策を練ったのだろう。(それか違法)

そのレンタルビデオ屋ではいつの間にかダビングというメニューがなくなり、レンタル

だけになっていた。

 

 

これは困った。

あるとき、正規の価格で買うことができないある映画のビデオのダビング版がどうしても

欲しかったのである。

 

その映画がこれ。

『スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲』

 

 

――

警察が介入できない学生たちの取締りを強化するために組織された青少年治安局。

関根蔵人を中心とする学生刑事たちは、正義の名の下に強引な粛清を繰り返す。

暗闇司令の指示で学生刑事に加わっていた唯は、リーダー・阿川瞳子と対立、故郷、

九州に帰ってしまう。

しかし、青少年治安局の真の目的は国家に対する無差別テロだった。

結花が、由真が、そして暗闇司令までもが関根蔵人に捕らえられた。

唯は今、最大の敵に立ち向かう。

(東映ビデオ株式会社サイトより引用)

 

もう30数年以上前の話だが、詳しく経緯を書くのは一応辞めておく。

とりあえず、いろいろツテをたどってこの映画のテープは安く手に入れた。

 

中学生のとき、友人の影響で浅香唯のファンだったのだ。

だからこの映画はいつでも家で観られる状態にしておきたかった。

 

この前、テレビ観ていたら有料放送の番組のCMだろうか?

この映画の予告が流れてきて、すごく懐かしいと思って心が中学生時代に

戻ってしまい、今回の記事を書くに至った。

 

一種のアイドル映画といえばアイドル映画なんだけど、すごく質が高くて

浅香唯、大西結花、中村由真のファンじゃなくともストーリー的に楽しめる

娯楽作品だったと今でも思う。

 

おおまかなストーリーは上に引用したとおり。

 

三代目スケバン刑事こと風間唯(浅香唯)は、関根蔵人(京本政樹)率いる

青少年治安局の学生刑事の一員として働くが、ちょっとしたいたずらのような悪事でも

容赦なく暴力で制圧する学生刑事にやりすぎに反発し、学生刑事を辞めてでてゆく。

 

そして学生刑事から狙われている不良人間の集まり、番外連合のもとを訪ねる。

最初は「こいつ、学生刑事の仲間だぜ!」といわれてリンチされそうになるが、

リーダー(豊原功補)にすくわれ、理解されて、番外連合の仲間になる。

 

そんななか、風間唯に命令をくだす暗闇機関の仲間、依田(萩原流行)が青少年治安局

のアジトに潜入し、学生刑事らの真の目的がテロであることを証明するデータを発見。

 

見つかった依田は学生刑事に襲われながらもそのデータを持って逃走し、

唯にそのデータを渡したあと絶命。

 

学生刑事はデータを持つ唯の身の引き渡しを番外連合に要求するが、

番外連合が拒否したことから全面戦争が勃発する。

 

もう、装甲車が登場したりとかバブルの片鱗が垣間見られるわけ。

 

 

 

スケバン刑事の世界観て、まさに昭和から平成初期のもの。

今の若い子たちには悪党を倒す武器がヨーヨーというのがありえないのではないだろうか。

 

当時よくいわれていたのが、スケバン刑事のヨーヨーは鉄も砕くのに、それを受け止める手の

骨が砕けないのは不思議だ!ということ。

それもそのとおりである。

この時代のドラマは矛盾で構成されているのだ。

 

しかし、それでもやはりこの「風間三姉妹の逆襲」は傑作だった。

京本政樹が演じた関根蔵人の悪役っぷりも良かった。

 

浅香唯も本当に好きだった。

浅香唯の曲といえば「C-Girl」か「セシル」を思いだす人が多いかもしれないけれど、

オレにとって浅香唯の曲といえばこの「スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲」の主題歌だった

「Believe Again」である。