小山田圭吾騒動について | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

好きなテレビ局はテレビ東京とTBS。

とくに好きな番組が多いとかそういう理由ではなく色が好きなのだ。

 

だが好きなTBSを一時期、軽蔑した時期があった。

敬語も使わないボクサーとその一家(誰だかおわかりですよね)の

そのスタイルをひたすら‘かっこいい’として密着、報道しつくしたのである。

あれは軽蔑した。

敬語を使う礼儀正しさとかはメディアが率先してどういうものが良いものかと

伝えなければならないのではないかと。

 

ものすごく簡単にいってしまえば、当時のあのファミリーを持ち上げていた

TBSはひと昔まえの「ヤンキー=かっこいい」みたいな報道の仕方をしていたと

思えた。

 

今、東京オリンピックにおける楽曲提供でアーティストの小山田圭吾の件が

問題になっている。そして彼は担当を辞任した。

 

小山田圭吾がやったことについては弁護の余地がないと同時に後ほどまた

書くが、個人的にそれ以上に驚いたことは、当時、問題のいじめ告白記事を

掲載した雑誌2誌が、なんの問題もなくあれだけの記事をそのまま、載せたこと

である。

編集長とかもいたはずである。なにをチェックしていたのだろうか。

 

自分にかんしてはあくまで情報番組や新聞で見ただけなので、当時の記事を

すべて読んだわけじゃないから、全部わかったようなことはいえないが、

見聞きした限りだと、当時の雑誌のその企画構成も、まじめな謝罪インタビューや

いじめ討論的な構成ではなく、まるで小山田氏のいじめをエンタメというか

武勇伝にように書いている印象を受けた。

 

まともに反省もせず、笑いながらいじめ経験について語る小山田氏とそれを

エンタメっぽく誌上演出する雑誌の関係性において、オレは冒頭に書いた

ボクサー一家とTBSの関係に似ているような気がするなあと思ったのである。

 

過去にいじめをしていた=やんちゃでかっこいい

みたいな構図を雑誌側は演出したかったのだろうか。

理解に苦しむ。

 

過去がやんちゃっだったことを告白するのがかっこいいという発想はもう古い考えで

あるし、今は通じないと思う。

いや、通じさせちゃいけないのだ。

 

入って来る情報を聞く限り、小山田氏がやってきたのはいじめではなく、犯罪の

レベルだと思った。そのへんはおそらくみなさんと同じ考えである。

 

昔からそのインタビューのこととかをしっている人からすれば、なにを今さらと

思うかもしれないけれど、アーティストだとか五輪担当とかいう以前に基本的人間と

しての問題である。

とくに障害者の人に向けたいじめは絶対に許せない。

 

アーティストがなにかやらかすと、人格と才能は別だとか、作品に罪はないとか

よくいって、それはそれで事実な部分もあると思うけれど、今回の騒動はそう簡単には

片付けられない。

 

過去にいじめの被害にあった方々は、彼が作曲した音楽と思うだけで不快な思いに

なるだろう。

いじめられた側は一生おぼえているものである。

とくに今回はパラリンピックのほうも担当しているのでかなりデリケートな問題だと

思う。

辞任してもらったのは正解だと考える。

 

謝罪したことも、被害者いたいして本当に申し訳ないと思ってからではなく、

騒ぎがここまで大きくなってしまったからの謝罪だろう。

 

機会があれば、いじめた本人たちに直接謝罪にいきたいといっていたが、

それが本心かそうでないかはともかく、いじめられた側としては、もう会いたくも

ないと思う。

 

いじめ問題はそれほど根が深いのだ。

 

 

 

蛇足だが、小山田氏はコーネリアスという名でも活動している。

ずっと昔に日経エンタテインメントで読んだのだが、それについて、

「コンサートのときなど、『小山田』と書かれたグッズだと売れないから」

という理由が書かれていた。

コーネリアスというのは映画・猿の惑星に登場するキャラの名前から

とったらしい。

 

ちなみに同じ音楽系アーティストのヒャダインの本名は前山田さん。

○山田さんという人はなんかそういうカタカナのドラクエ呪文っぽい

芸名をつけたがるのかあと感じた。どうでもいいことだけれど。