こんにちは
今日はれんとは全く関係ない話なんだけど。
この事は忘れられないんです。
先日、会社の同僚がお父様を亡くされたんです。
私自身は、24の時に父親をガンで亡くしていて、その気持ちも分かるだけに、ちょっと落ち込みましたね。
それと同時に、お葬式で忘れられない出来事を思い出しました。
父の亡くなったその数年後に、いとこのお兄ちゃんが、三十歳という若さで亡くなりました。
突然死でした。
原因は不明で、死亡解剖をしても分かるかどうか保証は無いと言われ、これ以上遺体を傷つけたくないという家族の意思でやりませんでした。
お兄ちゃんには、十年同棲したいた彼女がいて、ずっと東京で美容師をしていました。
将来は地元に帰って二人で美容院を開く夢がありました。
なので、亡くなる1年ほど前に地元に帰って来て、働きながら土地探し等をしていたんです。
ちょうど良い土地も見つかり、
ずっと同棲だった彼女との結婚も話が進み始めた、まさにこれからというときでした。
どんなに無念だっただろうと思います。
なぜ、彼だったのだろう。
なぜ他の人はあんなにも元気なのに、お兄ちゃんは亡くなってしまったんだろう。
その人その人に寿命があるのだと思うしかない。
そういう運命をもっていたのだろう。
親戚の一人である私でさえ、とても悲しかったです。小さい頃から遊んでもらったお兄ちゃんですから。
これは後日母から聞いた話なんですが、とても強烈に記憶に残っています。
自宅に遺体が運ばれ、葬儀のために棺に入れられる事になります。
お兄ちゃんは、身長が高かったんですよね。
用意された棺に入れられるときに、長さが足りなかったらしいんです。
スタッフの方が、
『入らないから、足をおらないと』
と発言したらしいんです。
この、【おらないと】というのは膝をを折り曲げて入れようという意味で使われたんです。
けれども、それを聞いたお兄ちゃんのおじいちゃんが、
『足をおったら、K(お兄ちゃん)が天国で歩けなくなるじゃないか!!!!!』
と言って、顔を真っ赤にして怒ったそうです。
普段はとても温厚なおじいちゃんで、いつも穏やかににこにこ笑っているところしか私は見たことがありません。
そんなおじいちゃんが、孫の足が折られると、天国で歩けなくなってしまうじゃないかと、我を忘れるほど怒ったそうです。
小さいときから成長を見てきたかわいい孫が、
突然亡くなって、これから送り出す。
天国では幸せであれと、穏やかにと、その時に、足をおるの言葉で、張りつめていたものがきれてしまったのかもしれません。
あの穏やかなおじいさまの気持ちを思うと、その愛情の深さを思うと、なんだか涙が出てしまいます。
そんなおじいさんももう今は亡くなられていますが、この出来事は今も私の心にずっと残っています。