岡崎琢磨さんの『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』を読みました。

 

 


京都の古い家屋と家屋の隙間を抜けた先にひっそりと佇む喫茶店〈タレーラン〉。
偶然この店を見つけた珈琲好きの僕は、長年追い求めた味の珈琲と、魅力的なバリスタ・切間美星に出会う。
しかし、このバリスタ、珈琲ミルを回しながら謎を解く名探偵だった!



第10回『このミステリーがすごい!大賞』の隠し球として出版された作品です。

店の店主が名探偵という設定は、三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ」を思い起こさせますが、ビブリア古書堂が古書にまつわる謎に限られるのに対し、美星は日常の謎全般に強いというところが異なります。

7つの章から構成されていて、6章までは連作短編のような形で、章ごとに謎を解いて終わりといった形になっています。
が、そこまでのほほんと読んでいると、第7章で思わぬ展開に…
「2度読み必須!」ってやつなんですかね(私は読み直さないタイプだけど…)。
大きな流れは齟齬のないように書かれているのでしょうが、本当に細かい部分まで齟齬がないとしたら、すごいなぁと。

第7章で頭がこんがらがってしまったのですが、エピローグまで読むと、まだ続きがありそう。
というのも当然で、今のところ8巻まで発行されているシリーズ作品の第1巻のようです。
さらに言えば、なんとなく「ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ」に似た展開を想像してしまうのは私だけでしょうか?

ぜひ、続きも手に取ってみたいと思います。

 

 

 

 

 


にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
coralの読書記録 - にほんブログ村