小路幸也さんの『ラブ・ミー・テンダー』を読みました。

 

 


児童養護施設で暮らす鈴木秋実は、同じ養護施設で育ってアイドルになった冴季キリから、好きな人ができて駆け落ちしたいけど、見つかったら殺されるとの電話を受け、キリの事務所に忍び込もうとしたところを見つかったしまった。
事務所の血の気の多い連中に取り囲まれた秋実を助けたのが、バンド〈LOVE TIMER〉のヴォーカル・我南人だった。



「東京バンドワゴンシリーズ」の12弾です。
今回は、4回に1度のサブストーリー。
我南人と秋実の出会いが描かれています。
我南人の母親・サチの霊は古本屋〈東京バンドワゴン〉の周囲を漂っていますが、秋実はシリーズ開始当時から亡くなっており、無事成仏した(?)らしいので、ほとんどエピソードが出てきていませんでしたが、これでどんな人物なのかがわかって、すっきりしました。

相変わらずサチの視点で語られていますが、まだ亡くなる前なので、生きているサチの視点。
でも、普段とあまり変わりないやと思ってしまったり…

サチと勘一の出会いを描いた『マイ・ブルー・ヘブン』の展開からして、この作品の最後は…と期待しながら読んでいたのですが、やっぱりそこは我南人ですね。
でも、勘一の息子らしいと思えてしまうところがうまいなぁと思えたり。

実は厄介ごとを纏め上げる能力に長けた我南人の活躍を、充分に見られた点も良かったです。

 

 

 

 

 

 

過去の「小路幸也」記事

 

 

 



過去の「東京バンドワゴン」記事

 

 

 

 


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