湊かなえさんの『告白』を読みました。

 

 


「愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです」
終業式の日のホームルームで、担任の森口悠子が生徒たちの前で衝撃の告白を行った。
森口の4歳の愛娘・愛美は、1ヶ月前に学校のプールに浮いているのを発見された。
視点を、被害者の母親、クラスメイト、加害者の家族、加害者と入れ替えながら、事件の細部を明らかにしていく。



湊かなえさんのデビュー作だそうです。
これまで、「イヤミス」という言葉を受けて避けてきたのですが、特に読み終わったあとのいやーな感じは受けませんでした。
むしろ、好きかも。
小路幸也さんのような、ま~るく収まる終わり方も好きですが、余韻が残る終わり方も好き。
これまで、イヤミスというだけで食わず嫌いをしていたのかな?と、改めて思いました。

愛娘の愛美を殺された森口の仕返しの方法が残酷。
ある意味警察に突き出すよりも効果的かも知れませんが、凄いことを考えるねぇと思う一方で、娘を失った母の気持ちがよく見てとれます。

いくつかの誤算が重なって起きた悲劇、避けられた悲劇が続いたわけですが、最後に嗤った者は誰か?と考えると、誰もいなかったような気がします。
これぞ「イヤミス」なのかもしれませんが、こういった終わり方もありなんじゃないかと思えてしまいます。
 

 

 

 

 

 

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