有栖川有栖『双頭の悪魔』
有栖川有栖さんの『双頭の悪魔』を読みました。双頭の悪魔 江神シリーズ (創元推理文庫)Amazon(アマゾン)身近な人が巻き込まれた事件で心に傷を負ったマリアは、四国の山奥にある村に辿り着いた。そこは、廃村を買い取り、芸術家たちが暮らす村だった。実家ともほとんど連絡を取ろうとしないマリアを心配して、推理小説研究会の有栖川有栖や江神二郎たちは、マリアが滞在する村を訪れるが、村の入口の橋で追い返されてしまう。そして、橋の向こう側とこちら側で、殺人事件が発生してしまう。文庫で約760ページの大作。これくらいの分量ならさほど苦にしないのですが、アガサ・クリスティーを読んでいるかのような、序盤の舞台説明。そしてようやく第1の殺人が発生するものの、読者にはあまり前進した感じを受けない中盤…読んでいて長いなと感じる、私の好みではないタイプの作品でした。ただ、名作と言われるだけのことはあって、最後の謎解きは見事。ちなみに、「読者への挑戦状」は3つも用意されているのですが、そこで立ち止まって推理することはしない私にとっては通過点。でも、第3の挑戦状に対する答えはわかりましたよ。細部まではわかりませんでしたが、引っかかる記述が1ヶ所あったので、この人かなぁと…あと、第1の被害者と、第2の被害者もわかりました。こちらは、野生のカンです。大作だけど、1度は通過しておかなければならない作品なのかなぁと思って手に取りました。確かにちょっと苦労する読書にはなりましたが、読み終わってみれば、後悔はありません。双頭の悪魔 江神シリーズ (創元推理文庫)Amazon(アマゾン)過去の「有栖川有栖」記事『有栖川有栖『孤島パズル』』有栖川有栖さんの『孤島パズル』を読みました。孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)Amazon(アマゾン)25〜4,330円英都大学推理研の江神…ameblo.jp『[新装版]有栖川有栖『白い兎が逃げる』』6/13、光文社文庫より、有栖川有栖さんの『白い兎が逃げる』が、新装版になって登場しました。白い兎が逃げる 新装版 (光文社文庫)Amazon(アマゾン)8…ameblo.jp『有栖川有栖『乱鴉の島』』有栖川有栖さんの『乱鴉の島』を読みました。乱鴉の島 (新潮文庫)Amazon(アマゾン)1〜4,796円作家の有栖川有栖は、犯罪社会学者の火村英生とともに、…ameblo.jp『[文庫化]有栖川有栖『濱地健三郎の幽たる事件簿』』1/24、角川文庫より、有栖川有栖さんの『濱地健三郎の幽たる事件簿』が文庫化されて登場しました。濱地健三郎の幽たる事件簿 (角川文庫)Amazon(アマゾン…ameblo.jp『有栖川有栖『マレー鉄道の謎』』有栖川有栖さんの『マレー鉄道の謎』を読みました。マレー鉄道の謎 〈国名シリーズ〉 (講談社文庫)Amazon(アマゾン)990円ミステリ作家の有栖川有栖と…ameblo.jpにほんブログ村