明日香村を散策していると声が聞こえてきました。

 

声はまだ稲穂が垂れ下がる前の田んぼの方か聞こえてきます。

 

近づいていくと畔からにょきにょきと彼岸花が伸びていました。

 

彼岸花 蕾1「ちょっと早いんとちゃうの。まだ彼岸とちゃうで。」

 

彼岸花 花「なに言うてんの。だいたい彼岸やから、問題ないのんとちゃう。」

 

彼岸花 蕾2「まあまあ、そんなことでもめんと仲ようにしたらええやん。」

 

彼岸花 蕾3「せやせや、みんなおんなじやねんから。」

 

ワイワイガヤガヤにぎやかです。

 

「ところで、みんなおんなじ・・・ってどういうこと。」

 

彼岸花 蕾3「聞いたところによると、生えている彼岸花は、遺伝的におんなじらしいですわ。せやけど、ちょっとずつ出てくる日がずれてんねんけど。」

 

「でも、時期が来ると一斉に花が咲くというイメージですけど。」

 

彼岸花 蕾3「うーん、そう見えるんですね。でも、見てもらうとわかりますが、微妙には違うんですよね。」

 

「でも、そのずれでずいぶん助かっている人もいるようですよ。」

 

彼岸花 蕾3 「へーそうなんですね。どんな人ですか。」

 

「それは、彼岸花を見るのを楽しみにしている人ですよ。本当に一斉に咲くと、ほんの数日で、見ごろが終わりますからね。」

 

彼岸花 蕾3「そういってもらうと嬉しいです。あと一週間は大丈夫そうですね。たくさん見に来てほしいなぁ。お待ちしています。」