【美術の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等】著作権法第47条の2の解説です 2/2

 

▼ 要件

 

本条の対象となる著作物は、展示権の制限を規定する法45条1項と同様に、「美術の著作物」と「写真の著作物」に限られます。そして、これらの「原作品」又は「複製物」についてその画像掲載等(複製又は公衆送信)が可能になります。

 

本条により複製又は公衆送信の主体(例外が認められる主体)となりうる者は、以下のいずれかの者に限られます:

①    「原作品又は複製物の所有者その他のこれらの譲渡又は貸与の権原を有する者」原作品又は複製物の所有者その他のこれらの譲渡又は貸与の権原を有する者」→もともとの所有者やその代理人など。

②     上記①の権原を有する者から、「その(原作品又は複製物の譲渡又は貸与について)委託を受けた者」→オークション事業者や委託販売を行う画廊(美術商)など。

 

本条は、有体物であるところの、美術の著作物又は写真の著作物の「原作品又は複製物」を取引(占有移転を伴う譲渡・貸与)しようとする場合にのみ適用があります。したがって、美術作品や写真の画像ファイル自体をダウンロードによって販売したり、貸与したりする取引には適用されません。

さらに、本条で認められる画像掲載等(複製又は公衆送信)は、あくまで、美術作品又は写真の取引(譲渡・貸与)の「申出の用に供するため」(要するに、販売等の広告のため)に許容されているものです。したがって、ひとたび当該取引が完了した場合に、その後も引き続き画像掲載等を継続することは、もはや「申出の用に供するため」のものとは評価できず、取引終了後に掲載を中止しなければ、複製権又は公衆送信権の侵害問題が生じる余地があります。注意してください。

【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/