ゲームソフト製作の下請け会社の過失責任を認定した事例
▶平成13年08月30日大阪地方裁判所[平成12(ワ)10231]
2 争点(2)(被告の過失)について
被告は、ゲームソフト製作を業とする有限会社であり、日常的に、他人が作成したシナリオ、コンピュータグラフィック、音楽等の著作物を利用してソフトウエアを製作しているものであるから、これらの著作物の利用に当たっては、それが著作者人格権侵害とならないよう注意すべき義務があり、本件のように、シナリオ委託契約が原告とヴィジットとの間で締結され、原・被告間に直接の契約関係が存在しない場合であっても、原告の作成に係るシナリオを改変するに当たっては、まずヴィジット又は原告に対し、契約中に開発者によるシナリオの改変を許す旨の約定があるか否かを確認し、そのような約定がない場合は、シナリオの著作者である原告に対し、改変の内容、方法、範囲等を明確にした上で、承諾を求めるべき義務を負っていたというべきである。
しかるに、被告は、ヴィジット又は原告に対し、本件契約の内容を確認することなく、本件契約中には、ソフト開発者側で原告の了解なくしてシナリオの改変を行うことができる旨の条項が存在しないことを看過して、原告に無断で本件改変を行い、これにより原告の同一性保持権の侵害を惹起したものであるから、被告には、この点について過失があり、本件改変により原告が被った損害を賠償する責任を負う。
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