信仰体験を紹介するビデオ映像の映画著作物性を認めた事例

 

▶平成25年10月25日東京地方裁判所[平成25(ワ)15969]

1 争点(1)(本件各投稿動画に対応する本件各ビデオ映像の著作物性の有無)について

被告は,本件各ビデオ映像自体の著作物性について認めていないので,以下,念のため本件各ビデオ映像自体の著作物性について,判断する。

証拠によれば,本件各ビデオ映像は,仏法の実践による信仰体験を紹介する目的で,社会で活躍する芸能人が,仏法を実践して芸能界で活躍するに至った信仰体験を語る様子を撮影した動画映像であること,本件各ビデオ映像の製作に当たっては,上記目的に沿って,出演者らの自然で的確な発言が引き出されるように進行を工夫した内容の台本が作成され,出演者の表情等が現れるように被写体が選択され,アングルや光量が調整されて撮影が行われ,さらに,上記目的に沿う場面を選択して編集がされた上に,色調や音声の補正がされたり,BGMやナレーションが組み込まれたりといった加工が施されたことが認められる。このような本件各ビデオ映像は,出演者らが信仰体験を語る様子が視聴者に臨場感をもって伝わるように,脚本の内容や,被写体の選択,撮影方法に工夫がこらされ,出演者の信仰体験を短時間で効果的に紹介できるように編集・加工がされたものということができるから,思想又は感情を創作的に表現したものであると認められる。

本件各ビデオ映像は,上記認定事実からして映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で作成されたものであるところ,証拠によれば,ビデオテープ(磁気テープ)に固定されたものであると認められるから,映画の著作物(著作権法2条3項)に該当すると認めるのが相当である。

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