『アメリカ著作権制度の解説/著作権の帰属 2/3』
▶ 「集合著作物」と「集合著作物への寄与物」の場合
「集合著作物」とは、定期刊行物、アンソロジー[選集・作品集]、又は百科事典などのように、それ自身が別個独立の著作物となる多数の寄与物が1つの集合体に編成されている著作物をいいます(101条定義)。
「集合著作物への寄与物**」、すなわち、集合著作物を構成する個々の寄与物については、その著作権は、当該集合著作物(全体)に対する著作権とは当然に別個のものであるため、そのような寄与物の著作権は、その寄与物を創作した個々の著作者に原始的に帰属することになります(201条(c)前段**)。そして、当該集合著作物の著作権者は、寄与物に係る著作権の明示的な移転がない場合には、その集合著作物、その改訂版及びその同一のシリーズにおける以後の集合著作物の一部として、当該寄与物を複製し又は頒布する特別の権利だけを取得したものと推定されます(同条(c)後段**)。
**アメリカ著作権局の公表資料によれば、「もしあなたが、雑誌や新聞などの定期刊行物に掲載されて発行されている記事やコラム、短編小説を書いていれば、あなたは、自身の作品に対する(集合著作物である当該定期刊行物とは)別個の登録をすることができる。この種の作品[著作物]は、『集合著作物への寄与物』と呼ばれている。」(If you have written an article, column, or short story that has been published in a magazine, newspaper, or other periodical, you may make a separate registration for your work. This kind of work is called a “contribution to a collective work.”)と、説明されています。
**201条(c) Contributions to Collective Works.—Copyright in each separate contribution to a collective work is distinct from copyright in the collective work as a whole, and vests initially in the author of the contribution. In the absence of an express transfer of the copyright or of any rights under it, the owner of copyright in the collective work is presumed to have acquired only the privilege of reproducing and distributing the contribution as part of that particular collective work, any revision of that collective work, and any later collective work in the same series.
《対訳》
(c) 集合著作物への寄与物―集合著作物を構成するそれぞれ別個の寄与物に対する著作権は、当該集合著作物全体に対する著作権とは別個のものであり、当該寄与物の著作者に原始的に帰属する。著作権又は著作権に基づく諸権利の明示的な移転がない場合には、集合著作物の著作権者は、その特定の集合著作物、その改訂版及びその同一の叢書[シリーズ]における以後の集合著作物の一部として、当該寄与物を複製し及び頒布する特別の権利のみを取得したものと推定する。
【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/