【検討の過程における利用】著作権法第30条の3の解説です 1/2
著作権法第30条の3は、「検討の過程における利用」という見出しで、次のように規定しています:
「著作権者の許諾を得て、又は第67条第1項、第68条第1項若しくは第69条の規定による裁定を受けて著作物を利用しようとする者は、これらの利用についての検討の過程(当該許諾を得、又は当該裁定を受ける過程を含む。)における利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、いずれの方法によるかを問わず、当該著作物を利用することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。」
▶立法趣旨
著作物の利用行為として、例えば、企業がキャラクター商品の開発や販売の企画を行うに当たり、そのキャラクターの著作権者の許諾を得る前に、企画書等において当該キャラクターを掲載することが行われる場合があります。このような著作権者の許諾を得ることを前提とした行為は、通常、著作権者の利益を不当に害するものではありませんが、形式的には違法(著作権侵害)であり、民事責任等に問われるおそれがあります。しかしながら、デジタル・ネットワーク化の進展に伴い、著作物の利用行為が飛躍的に多様化している昨今の情勢に鑑みれば、このような利用行為まで規制することは、著作物の利用の円滑化という観点からは問題がありました。そこで、平成24年の法改正により、著作権者の許諾を得て、又は裁定を受けて著作物を利用しようとする者は、これらの利用についての検討の過程における利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、当該著作物を利用することができることとされました(そのような行為は侵害行為に当たらないことが明確にされました)。
【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/