パブリシティ権に係る独占的利用権を侵害する不法行為を認定した事例
▶平成29年3月23日大阪地方裁判所[平成27(ワ)6459]▶平成29年11月16日大阪高等裁判所[平成29(ネ)1147]
3 P1の画像の掲載による不法行為の成否
(1) 肖像等が商品の販売等を促進する顧客吸引力を有する場合,そのような肖像等を無断で使用する行為は,① 肖像等それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し,② 商品等の差別化を図る目的で肖像等を商品等に付し,③ 肖像等を商品等の広告として使用するなど,専ら肖像等の有する顧客吸引力の利用を目的とするといえる場合に,パブリシティ権を侵害するものとして,不法行為法上違法となると解するのが相当である(最高裁平成24年2月2日第一小法廷判決参照)。
また,パブリシティ権は,人格権に由来する権利の一内容を構成するもので,一身に専属し,譲渡や相続の対象とならない。しかし,その内容自体に着目すれば,肖像等の商業的価値を抽出,純化させ,名誉権,肖像権,プライバシー等の人格権ないし人格的利益とは切り離されているのであって,パブリシティ権の利用許諾契約は不合理なものであるとはいえず,公序良俗違反となるものではない。
そして,パブリシティ権の独占的利用許諾を受けた者が現実に市場を独占しているような場合に,第三者が無断で肖像等を利用するときは,同許諾を受けた者は,その分損害を被ることになるから,少なくとも警告等をしてもなお,当該第三者が利用を継続するような場合には,債権侵害としての故意が認められ,同許諾を受けた者との関係でも不法行為が成立するというべきである。
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