【共同著作物】共同著作物の定義規定の解説 1/3

 

「共同著作物」とは何か、その定義については、著作権法第2条第1項第12号に、次のように規定されています:

 

「1 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(ⅹⅱ) 共同著作物 二人以上の者が共同して創作した著作物であつて、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができないものをいう。」

 

著作権法第法2条は、著作権法において重要な概念となる用語や頻繁に使用される用語の意義をあらかじめ明確に定めることにより、解釈上の疑義を極力避けることを狙った規定です。

 

ある1つの著作物の創作過程に複数の者が何らかの形で関与する場合、その関与の程度にはさまざまな段階(レベル)のものがあります。創作のアイディアやヒント、助言などを提供する者、必要な素材を収集する者、必要な資料を整理する者、編集方針を決定する者、創作過程の全体を調整する者、などなど。近年、特に多額の資金投下を要するソフトウェア開発や、ゲームソフト、劇場映画の製作等の現場で複数の企業や個人が1つのプロジェクトのもとに集結して、共同で1つの著作物を製作する場面が増加しています。そして、このような製作現場では、プロジェクトに参加している各人の関与(寄与)が単一の著作物の完成に向けて融合的に混じり合って収斂している場合が少なくありません。このような場合に、出来上がった著作物の共同著作物性(共同著作者性)が問題となります。

 

著作権法に規定する「共同著作物」に該当する場合、その著作物としての一体性や共同著作者間の密接な結合関係等から、著作権及び著作者人格権の行使や保護期間、さらには権利侵害に関して「特別な扱い」がなされます(64条、65条、51条2項、117条1項)。そのため、「共同著作物」に該当するか否かの認定(問題)は、実際的(実務的)にも重要です。

【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/