【複製権/複製】複製権は著作権の中で最も基本的な権利です。2/3

 

それでは、「複製」とは、具体的にはどのような利用行為を意味するのか。この点に関して、上記で示した第2条1項15号に「定義」規定が置かれています。これによれば、「複製」とは、印刷、写真、複写、録音、録画などの方法によって、著作物を「有形的に再製すること」(著作物を形のある物にコピーすること)を意味します。有形的に再製するものであれば、その手段が手書きによるものであっても、パソコンのハードディスクやサーバーへの蓄積(デジタル媒体への電子的な蓄積)などによるものであっても、「複製」に該当します。

以上のように、著作権法上の「複製」は、有形的再製に限定されますので、例えば、音楽の著作物の生演奏それ自体や演劇のライブ上演それ自体のようないわゆる「無形的再製(複製)」については、「複製」には当たりません(これらの「生演奏」や「ライブ上演」には、それぞれ「演奏権」「上演権」が働きます(22条参照))。

 

小説や論文を印刷すること、これらを複写機でコピーすること、絵画や彫刻をスマホで写真撮影すること、講演を紙に筆記したり電子機器に録音すること、書を手書きで(忠実に)模写すること、テレビ放送された映画をビデオ装置に録画することなどは、いずれも「複製」に該当します。また、先の例でいいますと、生演奏されている音楽の著作物を録音したり、ライブ上演されている演劇の著作物を録音・録画することは、「複製」に該当します。さらに、定義規定(2条1項15号イ・ロ)にあるように、脚本などの「演劇用の著作物」については、それが上演、放送又は有線放送されたものを「録音」「録画」すること、「建築の著作物」(10条1項5号参照)については、その建築に関する「図面に従って建築物を完成すること」が、それぞれ「複製」として扱われます(建築に関する図面自体は、「図形の著作物」(10条1項6号)として保護されます)。

【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/