ソーシャルアプリゲームの映画著作物性を認定した事例
▶平成28年2月25日東京地方裁判所[平成25(ワ)21900]
ア 「映画の著作物」該当性について
(ア) 著作権法2条3項によれば,「映画の著作物」には,映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され,かつ,物に固定されている著作物を含むものとされている。
(イ) そして,上記の視覚的効果とは,目の残像現象を利用して動きのある画像として見せる効果をいうと解すべきである。
前記のとおり,本件ゲームにおいて音声はないものの,「聖戦」「ガチャ」「クエスト」「レイド」等の場面における画像は,静止画像を連続して投影することにより,目の残像現象を利用して動きのある画像として見せるという映画の効果に類似する効果があるといえ,このほか,「オープニング」や「TOPページ(チュートリアル)」の場面における画像も,上記同様,目の残像現象を利用して動きのある画像として見せる効果があるといえるから,本件ゲームは,全体としてみれば,映画の効果に類似する視覚的効果を生じさせる方法で表現されているということができる。
(略)
(ウ) このほか,本件ゲームの著作物性については当事者間に争いがなく,「物に固定されている」点についても,「本件ゲームを構成するプログラム及びデータ等が,全てネットワークに接続されたサーバ内のハードディスク等の記憶媒体内に再現可能な形で記録されており,ユーザの操作に応じて,当該記憶媒体からプログラムに基づいて抽出された影像等のデータがユーザの利用機器のディスプレイ上に都度表示される」との点に当事者間に特段の争いはない。
なお,ユーザの操作により,プレイごとに影像が変化するとしても,無限の変化が生じるわけではなく,あらかじめ設定された範囲内においてユーザが影像等を選択しているにすぎず,著作者によって創作されていない影像が画面上に表示されることはないから,これをもって「固定」の要件を充たさないとはいえない。
(エ) 以上からすれば,本件ゲームは「映画の著作物」に該当する。
【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/