パチスロ機に用いることを目的として作成された図柄の(美術)著作物性が問題となった事例

 

▶平成16年01月15日大阪地方裁判所[平成14(ワ)1919等(中間判決)]

2 争点(1)(著作物性)について

本件各著作物は、いずれも当初からパチスロ機に用いることを目的として作成されたものであることは当事者間に争いがなく,これを反面から見れば,それ自体の鑑賞を目的として作成されたものではないということができる。

しかしながら,上記各著作物は,いずれも一応独立した図柄であるから,量産品の図面や金型等とは異なって、それ自体を鑑賞の対象とすることもできるものである。

このような,それ自体を鑑賞の対象とすることができる図柄については,これが平均的一般人の審美観を満足させる程度に美的創作性を有するものであれば、著作権法にいう美術の著作物に当たるものと解するのが相当である。

これを本件各著作物についてみるに、(証拠)と弁論の全趣旨によれば、本件各著作物は、第3の1で原告が主張するような特徴で描かれた液晶ソフトの画像に登場する人物ないし動物キャラクターやそれらを背景と組み合わせて作成された図柄や筐体のデザインとして作成された図柄であり、いずれも、その形状、構図等に作成者の思想感情が表現されており、平均的一般人の審美観を満足させる程度の美的創作性を有するものと認めることができる。

よって、本件各著作物は、いずれも美術の著作物として、著作権の対象となるものというべきである。

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