宮城県伝統工芸品「つつみ人形」の著作物性が問題となった事例
▶平成20年01月31日仙台地方裁判所[平成15(ワ)683]
ところで,著作物とは,思想又は感情を創作的に表現したものであって,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するものをいうところ(著作権法2条1項1号),ここに創作性は,人間の知的活動の成果として,著作者個人の工夫した表現について認められると解される。
したがって,既存の著作物に基づいてそのまま機械的に表現した物及び既存の著作物と同一性を保ちつつこれに多少の修正,増減等を加えた物は,著作権法上,既存の著作物を有形的に再製した複製物(同法2条1項15号)に該当するから,これらの物に創作性を認めることはできない。
堤人形は,江戸時代から仙台市堤町で制作されてきた伝統工芸品であり,その品名についても恵比寿大黒天神等の信仰土偶に由来するものと歌舞伎舞踊,神話,干支等に題材を求めた風俗人形に由来するものとがあり,先代Eや原告Aが制作した堤人形もこれらに工夫を加えながら改良されてきたものであるということができる。そうすると,堤人形は,原告らが独自に考案したものではなく,原告らの商品に著作権があるというためには,高度な創作性が必要となる。
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