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一連の「宇宙戦艦ヤマト」(映画の著作物)の著作者が誰かが争われた事例
▶平成14年03月25日東京地方裁判所[平成11(ワ)20820]
(注) 原告は,著名な漫画作家であり,「銀河鉄道999」などの漫画,アニメーションほか数多くの漫画,アニメ作品を著作,発表している。被告は,音楽,舞台・ショー製作,アニメ作品のプロデューサーであり,アニメ作品「ワンサくん」などをプロデュースした。
本件著作物1は、「宇宙戦艦ヤマト」の活躍をテーマとした一連のアニメ作品の1つであって、全26話合計13時間(実写時間約9時間30分)に及ぶテレビ版である。
1 本件著作物1の著作者 について
(1) 被告の寄与の程度
ア 事実認定
本件著作物1の製作について,被告の寄与の程度について検討する。
証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下のとおりの事実が認められる。
(略)
イ 被告の寄与に関する結論
以上の事実[注:「本件著作物1製作の契機及び本件企画書の作成」「本件企画書の概要」「本件企画書と本件著作物1との比較」「製作体制の確立,スタッフの選定」「原告の起用」「基本設定書等の作成」「シナリオの作成」「設定デザイン,美術,キャラクターデザイン」「絵コンテ」「作画」「撮影・現像・オールラッシュ試写」「編集」「音楽,録音(アフレコ)」についての事実認定]を総合すると,被告は,本件著作物1について,本件企画書の作成から,映画の完成に至るまでの全製作過程に関与し,具体的かつ詳細な指示をして,最終決定をしているのであって,本件著作物の全体的形成に創作的に寄与したといえる。
(2) 原告の寄与の程度
ア 事実認定
本件著作物1の製作について,原告の寄与の有無及び程度について検討する。
(略)
イ 原告の寄与に関する結論
以上認定した事実によれば,原告は,本件著作物1の製作について,設定デザイン,美術,キャラクターデザインの一部の作成に関与したけれども,原告の関与は,被告の製作意図を忠実に反映したものであって,本件著作物の製作過程を統轄し,細部に亘って製作スタッフに対し指示や指導をしたというものではないから,原告は,本件著作物1の全体的形成に創作的に寄与したということはできない。
【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/