『アメリカ連邦著作権法における”著作物”とは~著作物の概念~3/4』
② 「創作」性について
次に、米国著作権法上、「創作物」といえるためには、他人の著作物に依拠していない(他人の著作物を盗用したものではない)ことと、「最低限の創作性」「ほんの少しの創作性」があれば足りるとされています。この点は、日本でも同じですが、発明(特許)に要求される「新規性」や高度な創作性は要求されません。
先のBakerケースにおいても、「書籍に対する著作権は、それが他人の作品の著作権を侵害するものでなければ、そのテーマ[主題]に関するノベルティー[斬新さ・目新しさ・新規性]にかかわらず、すなわち、そのようなノベルティーが不足していても、有効である。」と述べています。
また、別のケース(「FEIST PUBLICATIONS, INC. v. RURAL TEL. SERVICE CO., 499 U.S. 340 (1991)事件」)ですが、そこでは、「著作権の分野で使われる用語としてのオリジナルとは、ただ、当該著作物が当該著作者によって独自に[独立して]創作されたものであること(つまり、他人の作品からコピーされたものでないこと)、そこには、少なくともいくらかの最低限の創作性(at least some minimal degree of creativity)があれば足りることのみを意味する。」と述べています。
なお、著作物の「創作」に関しては、定義規定(101条)において、著作物は、「それが最初にコピー又はレコードに固定される(fixed)時に『創作』される」と規定されており、アメリカでは、次に解説します固定性の要件を重視し、これを「創作」の概念に絡めている点に特色があります。
わが国では、著作物を「創作」したというために、著作物を何かの有体物に固定することが要求されることは、「映画の著作物」の場合を除くと、ありません(著作権法2条1項1号、同2条3項参照)。
(参考:原文)
A work is “created” when it is fixed in a copy or phonorecord for the first time;