『アメリカ連邦著作権法における”著作物”とは~はじめに~』

 

これから、「アメリカ連邦著作権法における”著作物”」について、次の3つの記事に大別して、解説していきます。

 

『アメリカ連邦著作権法における”著作物”とは~著作物の概念~』

『アメリカ連邦著作権法における”著作物”とは~著作権による保護を受けないもの~』

『アメリカ連邦著作権法における”著作物”とは~著作物の具体例~』

 

アメリカ合衆国憲法に次の規定があります:

 

『合衆国連邦議会は、著作者及び発明者に、それぞれの著作及び発明に対する排他的権利を、限られた期間保障することによって、科学[学術]及び有用な技芸の発展を促進する権能を有する。』(アメリカ合衆国憲法第1編第8条第8項)

(原文)

The Congress shall have Power... To promote the Progress of Science and useful Arts, by securing for limited Times to Authors and Inventors the exclusive Right to their respective Writings and Discoveries

 

アメリカにおける著作物(著作者、著作権)の保護は、上記のように合衆国憲法の条項に求められます。この条項に基づき、著作物に対する一定期間の排他的権利による保護が連邦制定法であるアメリカ連邦著作権法によって規定されることになります。つまり、連邦制を採用するアメリカにおいて、著作物の保護は、各州法(制定法及びコモンロー)レベルではなくて、連邦法レベルでの保護になる(著作物を保護する場合、連邦法が各州法に優先される)ことを意味します。

 

連邦裁判所の判例及び専門機関(連邦著作権局)の実務(著作権登録)において、日本よりはるかに蓄積があるアメリカで「著作物」がどのように捉えられているかを知っておくことは、わが国のみならず、他国での著作物性を考える上でも非常に参考になります。そのような意図で、今回、上述の3つの記事を(不定期で)掲載することにしました。全体で結構な文量になりますが、皆さんの著作権法の理解の一助になれば幸いです。お付き合いください。

http://www.kls-law.org/