よく読まれています
法116条の意義
▶平成15年06月11日東京地方裁判所[平成15(ヨ)22031]
そもそも,著作権法59条においては,「著作者人格権は,その性質上著作者の一身に専属し,譲渡することができない。」と規定され,著作者の死亡とともに著作者人格権は消滅し,著作者人格権は,譲渡や相続の対象とならない性質のものであることが明確に示されており,これを前提とした上で,著作者の死後における人格的利益の保護を可能にするため,同法60条により,著作者の死後において,著作者が生存しているとしたならば,その著作者人格権の侵害となるべき行為が禁止され,かつ,同法116条において,同法60条に違反する行為等の侵害行為に対し,著作者の人格と密接な関係があり,著作者の生前の意思を最も適切に反映し得る者が差止請求権等を行使し得るものとされているのであるから,著作者死亡後における著作者人格権は,同法116条において認められた者が上記請求権等を行使するという限りで保護されるにすぎない。そして,同条1項は,著作者の遺族(死亡した著作者の配偶者,子,父母,孫,祖父母又は兄弟姉妹)が上記請求権を行使し得るものとし,同条3項には,「著作者又は実演家は,遺言により,遺族に代えて第1項の請求をすることができる者を指定することができる。」と規定されていることからすれば,著作者の遺族以外の者は,著作者の遺言による指定を受けることによってのみ,上記の請求権を行使することが可能になる。
【より詳しい情報→】http://www.kls-law.org/