備忘録0323 ego and trust | 青い病気の記録@アメブロ出張所

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今来た3行の人生と物語の果てを目指して
最近は数少ない稼ぎのなかどう豊かにくらすかを考えながら生きています

20220323
雨が強過ぎて、桜落ちないかハラハラ。
桜花見せずして落ちるのはかなしいざんす。




### エゴを通すは誰がためか

割と辛口めのシン仮面ライダー評。

結論から言うと面白くはあったけど、それだけの作品という印象。

リピする価値はないなあ。


面白いのは、あらすじが70年代フォーマットの特撮脚本をトレースしているおかげであり、新たに盛り込んだ要素に関しては明らかに滑ってしまってる感がある。

シンゴジやシンマンが政府組織の戦略ロマンを構築し成功しているのに比べ、スケールが新興宗教の小競り合いに落ちてしまって一番の魅力である秘密結社独特の怖さはあまり出てない。

これはエヴァの呪いから逃がれられないシン(罪)というか、秘密結社の捉え方自体考え直す時期に来てるのかなあと思ったり。

コロナ禍以降、閉鎖された環境で陰謀論的思考にハマる人がいる現在、絶対悪というのは自分と対立するコミュニティに見える層はいて、ゼーレや今回のショッカーがシャレにならなくなっている。

今回怪人、オーグの定義を自身の幸せを追究し尖らせた改造人間として、エゴと信頼の対比をテーマに持ち込んでるんですが、不安定な感情と勝手なエゴの区別ができてないせいで構成がチグハグになってるんですよ。

それでも見られるのは信頼の描写を重きにおいて、そこらへんはきちんとしてるから辛うじて見られる(独特の力技だから三度目は厳しいけどね)から。

自分が一番危惧していた「70年代世界が至高だ、それ以降はますます愚かになるダメな世界になって行く」話になってしまった、でも、面白いのは石ノ森漫画の希望ある落ちのおかげ、と言う皮肉。

まさにシンシリーズの根源を良くも悪くも書いたと思いますよ。

だから面白いけど、それだけ。


今回救いなのは演出の麻薬に縋らず、チラシのテーマ、孤高、信頼、継承に生真面目に取り組んだせいで、心には残る話にはなったことかな。

多分、平成令和ライダーの轍は踏みたくない意識から来てるんだろうけどね。


手厳しい評価ではあるんですが、面白いのは面白い。これが問題なんだよなあ。

得意の演出で取り返してしまった感が…


### 今日のキーワード

- 金返せ感はなかったが、前例が実写進撃の巨人以外ないので甘いかも

- 今回は文句がいいたくなる話なとこが問題でさあ

- あ、安藤サクラさんの旦那さん良かったですねー、サニーサイド庵野秀明ってあんな感じなんすかね

- 優しい不殺というとるろうに剣心の話になるけど話聞きたい?

- 90年代の呪いを語る上で不殺と過剰な精神リンチは必須なんだよな


ビール飲んでみると楽しいかなあとはおもうんですが、配信待ちになるのがなあ。

てなわけで、続く。