「乳母捨て山」の話聞いたことありますか?  

年老いた親を、子どもが背負って山に捨てるというやつです。  
大昔、貧しさから本当にその風習があったそうです。  
そしてこんなことがありました。  

背負われている間、親は山の木の枝を折って落としましました。  

やせこけた腕を一生懸命のばして、一本一本、折り続けました。  

山奥に着き、自分を捨てて去っていく我が子に、親は言いました。  


「目印に木の枝を折ったから迷わずに下るんだよ」  


親ってこういうものです。