刑務所にいるジョージに妻のメアリーから手紙が届いた。
「ジョージ、刑務所は寂しくない?私は子供達となんとか暮らしています。
そろそろ春だから裏庭にトマトを植えようと思っているんだけど、女の手で
耕すのは大変なの。こんなときに貴方が居てくれたらなと思ってしまいます。
秋に帰ってくるのを子供達と楽しみにしています」
その手紙を読んだジョージはメアリーに返事を書いた。
「メアリー、手紙をありがとう。でもトマトを植えるのはやめたほうがいい。実は
刑務所に入る前に、組織から持ち出した100万ドルを入れたバッグを裏庭に埋めて
おいたんだ。だから裏庭はそのままにしておいてくれ」
すると翌週、またメアリーから手紙が届いた。
「ジョージ、昨日、不思議なことがあったのよ。貴方からの返事が来ないと思って
いたら、見知らぬ男達が次から次へとやってきて、裏庭を掘り返して行ったの。これは
どういうことなのかしら?」
その手紙を読んだジョージはまた返事を書いた。
「メアリー、さあ、裏庭にトマトを植えるといいよ」