中国の四川大地震で、救出された男の赤ちゃんを抱きかかえるように死んでいた母親が、携帯電話に愛するわが子への最後のメッセージを残していた。新華社電が20日までに伝えた。
壊滅的な被害を受けた四川省綿陽市北川県で、地震発生翌日の13日昼、救助隊員が倒壊した建物のがれきの下に女性が四つんばいの格好で埋まっているのを発見。
すき間に手を伸ばして女性が死亡しているのを確認し、次の生き埋め現場に移ろうといったん離れた。
しかし救助隊長は何となく気になって戻り四つんばいの女性の下を探した。
「赤ちゃんがいるぞ。生きてるぞ」と大声で叫んだ。
がれきの撤去作業の末、毛布にくるまれた3、4か月の赤ちゃんを救出。
母親の体に守られ、けがもしていなかった。
医師が駆け付け、赤ちゃんの健康状態をチェックした時、毛布の中に携帯電話を見つけた。
「かわいい坊や。もしあなたが生き延びたら、私があなたを愛していたことを絶対に忘れないでね」
と画面にショートメールが書かれていた。