手袋を片手に初老の紳士が首をかしげていたのを見つけ、若い女性の店員は背後からそっと声を掛けた。


店員 「何かお探しですか?」


困った様子の紳士の顔が彼女の申し出に少し明るくなる。

紳士 「妻の誕生日に手袋を贈ろうと思ったのだが、肝心の手の大きさが…」


店員は少し考えるよう仕草の後、優しく笑みを浮かべ紳士の手の上に自分の手をそっと重ねた。

店員 「これでいかがですか?」


紳士 「ああ、そうだった、妻の手はもう少し小振りだったよ」

紳士は大事そうにひとつの手袋を抱えた


店員 「他に何かお手伝いしましょうか?」

彼女の申し出に紳士はちょっと考えた後でこう言った。


紳士 「実は手袋の他にブラジャーも買ってやりたいのだが」