やはり旅行に離島巡りは外せないよね、な管理人“tatsu_peng”

長崎市内のビジネスホテルで目覚めたtatsu_peng。
窓の外には、青空が広がってました。
が、しかしっ…。

 青空だけではダメ、なんです…今日に限っては

窓を開けてみると、かなり風が強く吹いています
NHKの天気予報を見ると、長崎県沖の海上の波の高さは2.5m~3mの予想。

 うぅ…そりゃないよ。

ナゼ風や波まで気にするか、と申しますと、この日は“軍艦島”へ向かう予定でして。
風速が秒速5メートル超、波高が0.5メートル超、視程が500メートル以下の
いずれかに該当する場合には、軍艦島の桟橋が利用できずに上陸できないんです。

 運をに任す…ってか、に任せなきゃ。

2011年現在、軍艦島へ合法的に上陸できるのは、長崎市に許可されたいくつかの
業者サンが主催されている、軍艦島上陸ツアーのみ
いずれも事前予約が必要となっておりますので、前日にいくつか連絡してみますと、
大手の“やまさ海運”さんでは、幼児の軍艦島への上陸は不可だ、と言われまして…。

 親のどちらかが船に残って、幼児を見ておいてください、ですと。

もちろん、優歩クン(1歳10ヶ月)と駿クン(1歳0ヶ月)も一緒に上陸したいので
やまさ海運さんは幼児連れにとっては、完全に論外です。

次に連絡してみたのが、この日お世話になった“軍艦島コンシェルジュ”さん。
軍艦島コンシェルジュさんでは、幼児も軍艦島に上陸できるものの、このふたりも
小学生未満という料金設定となっておりまして、ひとり1,000円が必要なんです。

 えぇい、背に腹は代えられぬっ。

正直、ヒザ上ダッコにもかかわらず、乗船料金1,000円は高いと思いますが…。
そのうえ、出航前にバッチリ誓約書も書かされちゃいましたし。w


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・誓約書


帰宅後調べてみると“高島海上交通”さんは幼児料金無料となってました。

 tatsu_pengのリサーチ不足、ですな。

もう少し、口コミや評判を含め、リサーチしておけばよかったな、と若干後悔してたり。

なお、軍艦島コンシェルジュさんに決めたのは、電話で問い合わせてみた際に
「上陸率は、我々がナンバーワンです。」
との頼もしいコトバがありましたので、コチラにしました。w

 だって、上陸できなくても返金されないツアーが多いんですもん。

しかしながら、やまさ海運さんでは上陸できなかった場合10%の返金があるものの
軍艦島コンシェルジュさんは上陸できなくても一切返金しない、とのことでした。
上陸率と返金額を天秤にかけた結果、軍艦島コンシェルジュさんに決定いたしました。
軍艦島に近づいてはみたものの上陸不可能、という悲劇だけは避けたいですし、ね。

大人料金は、乗船料がひとり3,900円で、長崎市に支払う上陸料金が300円かかります。
ちなみに、コンシェルジュには“総合世話係”なんて意味がありまして。

 お世話、してもらいまする。

午前と午後の1日2便が運行されてますが、tatsu_pengは午前10時発のツアーを予約。
まずは、長崎港の“常磐ターミナル”へと向かいます。
出航前に、軍艦島の歴史をDVDや模型などで説明してくれまして。


カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・出航前の説明


正式名“端島”ということや、かつて海底炭坑で栄えて日本一の人口密度だったこと、
それが昭和49年に閉山となってからは、廃墟が残るだけの無人島になったこと、などなど。

 ナルホド、ナルホド。

tatsu_pengを軍艦島へと連れて行ってくれるのが、この“はやて2号”という船です。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島コンシェルジュの船


定員は45名と、いくつかの軍艦島ツアーの中では、比較的小さめの船を使われてます。

 小さい分、揺れるのは覚悟せねば。

この日は平日だったこともあり、乗船したのは我々を含め20人ちょい。
子供用のライフジャケットを使用するよう言われましたので、出航前に装着します。

 幼児対策はシッカリされてます…1,000円だけあって。w

しかしながら、ライフジャケットにかなり不満そうな表情の駿クンです。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・ライフジャケット


この日は、天気予報どおりに、かなり波が高い日でして。
もちろんtatsu_peng&嫁は、事前に酔いどめの薬を服用したうえ、イチバンに乗船して
当然のように比較的揺れの少ないであろう、イチバン後ろの席を確保いたしました。w

 揺れ対策、万全ナリ。w

かなり揺れるだろうな、という悪い予感は、見事に的中
出港直後はまだマシだったのですが、外洋に出たあたりから、船が揺れはじめまして…。
船も小さいせいか、揺れる、跳ぶ、跳ねる。w
沖縄県にある“波照間島”に渡ったときのゲ◯船を、はるかに凌ぐ激揺れ
軍艦島が見えてくる前の時点で、すでに数人の方々が、ゲ◯袋を使用されてました…。

 阿鼻叫喚の地獄、とでも表現すべきでしょうか。

それでも船は、手加減することなくズンズン進みます。
上下左右に激しくシェイクされること約40分、ようやく軍艦島が見えてきました。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・船から


軍艦島に接近してから、希望する人は船の後方デッキ部分に移動できました。
なお、激揺れの状態での移動ですので、席から動くにはかなり勇気が必要です。w
tatsu_pengは、優歩クンをダッコしたまま後方デッキに移動しました。

沖合から見た軍艦島は、大型タンカーほどのコンパクトサイズに、高層の建物が
ひしめきあって建ってます。

 これぞまさに、軍艦のよう。

離れていても、一種異様な雰囲気はヒシヒシと伝わってきます。
ちなみに、上の画像は激激揺れのデッキから撮影したもので、比較的ブレの少ない
水平が出ているものをセレクトしました。

 ある意味、奇跡の1枚なんです。w

この激揺れのなかでも、船頭サンは軍艦島を一周してくれました。
洗濯機に浮かぶ木の葉のような船は、その間ずっと波にもまれてましたけど。w

 船内では、さらにゲ◯袋使用率アップ。w

島を一周後、グラグラ揺れる軍艦島の“ドルフィン桟橋”に接岸いたしました。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・上陸


波高が0.5メートル超なら接岸できない、とのルールだったはずですけど…。

 ま、上陸できたからキニシナイ。w

しかしながら、乗員に与えたダメージは大きくて…。
バッチリ酔いどめの薬を飲んできたにもかかわらず、ちょいと気分が悪そうな嫁です。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・タグ


ま、あの揺れに耐えられるのは、ごく一部の人間だけでしょうけどね。w
上陸してスグの“見学広場”に置かれていたベンチで、上陸時間中ずっとダウンし続けていた
方々もいらっしゃったりして。

 何のために上陸したんでしょ…カワイソウに。

軍艦島で見学が許可されているのは、桟橋と見学広場、そして約220mほどの見学通路のみ
上陸してからは、船酔いダウン組を除いてスタッフが先導して見学通路を歩きます

ちなみに、幼児連れのtatsu_pengは、こんなスタイルで軍艦島に上陸いたしました。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・上陸スタイル


長男の優歩クンは、グズることもあるものの、なんとか自分で歩けます。
しかし、次男の駿クンが、よちよち歩きしかできないうえ、コケることも多く…。
ってことで、tatsu_peng所有のバックパック兼チャイルドキャリーである、ドイツの
ドイター(dauter)社製“カンガキッド(Kangakid)”で駿クンを背負って歩きます。

上陸後は、ガイド付き観光バスツアーと全く同じ雰囲気です。
ちょっと歩いてはガイドさんの説明があり、移動しては説明で…。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・廃墟


こんな廃墟の雰囲気を、ゆっくり静かに味わいたいのに、その望みは叶えられませんで。
ジックリ見てゆっくり撮影してようものなら、スタッフに次へ進むよう言われます。
スタッフの方にせかされるようにして、先へ先へと歩道を進まされてしまいまして。

そんな中、見学通路から短い手を一生懸命に伸ばして、レンガを拾った優歩クン。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・レンガを拾う


近所を散歩していても、イイ形の石ころを見つけると、スグに拾っちゃう優歩クン。
歴史あるレンガですし、一片だけ、優歩クンの石ころコレクションに持って帰りました。

 お許しくだされ…。

まぁ、ひとかけらなら“長崎市端島見学施設条例”にも抵触しないだろう、と思われます。
このように子供が喜んでいる姿を撮影中も、スタッフの方は先を急がせようとしまして…。


 カッパーレッド・ライトハウス-軍艦島・歩道


ご覧のとおり、tatsu_peng&嫁が見学の列ダントツ(?)最後尾となりました。
軍艦島をノンビリと堪能したかったので精一杯ゆっくり移動してみたんですが、結局は
たった30分ほどで船へと戻らされてしまいました…。

 ってか、上陸時間は50分のはず、でしょうが。

広告やウェブサイトで上陸時間を約50分と明記している以上、それを厳守すべきでしょう。
いくらこの日が強風で寒かったとはいえ、ゆっくりと観察する時間を全く与えられぬまま
帰らざるをえないのは、非常に残念でした。

 コンシェルジュ…世話になったとは断言できず

ホント、あっという間の、軍艦島コンシェルジュツアーでの30分間でした。

旅行会社が主催する、添乗員付きの観光ツアーなぞに一切興味が無いtatsu_peng。
ガイド付きでしか上陸することができませんし、わずか30分ほどの滞在時間しかないうえ
ほとんど自由な時間も与えられずハイ終了、という上陸ツアーに、4,000円以上の価値が
あるかどうかは、かなり疑問
ですけどね…。
特にtatsu_pengのように、離島でノンビリしたい派には、絶対に不向きです。

 せめて、所定の上陸時間は確保しましょうよ…。

いずれにせよ、短い上陸時間であることに変わりはないんですけどね。w
今後、上陸ツアーの形態がノンビリ派でも満足できるようになれば、また訪れたいです。

さて、この日はここから広島県“宮島”まで移動します。
高速道路で約400kmを走行しなきゃなりませんが…。

 がんばって、運転しまする。