社会人になって、ある一定の年数がたつと、まあ職種にもよるだろうがいったいどれくらいの知らない人と心を寄せ合う機会を得るのだろう。
今現在の自分の周りを振り返ると、固定した職場、昔からのご近所の友人数人くらいのヒトとしかかかわりを持たない。
かなり意識的に、サークルをやるとか、勉強会をやるとか、お見合いするとか、合コンするとかしないと新しい人と知り合う機会なんてほとんどない。
積極的に人生を形作れる人たちは、とっくに結婚したり、独自のコミュニティを作ったりしている。
けど、そんなのが得意でない人はどうしたらよいのかわからない。
歳を重ねるたびに、手に入らないけどほしいものが増えていく。
それは、結婚だったり、家族だったり、子供だったり、安定した心だったり、
世の中には手に入れられる人と手に入れられない人の2種類がいて、自分は後者なんだと絶望したとき気持ちは孤独の奥底に沈んでいくような気がする。
うれしいとき、悲しいとき、話したいことがあるとき、何かをしてあげたいとき、頼られたいとき、頼りたいとき、そんな喜怒哀楽をちゃんとぶつけられる人が気が付いたら一人もいなかった。
いつしか友達には顔色をうかがい、異性には打算と値踏みをするようになった。
孤独の思い込みの闇に完全に飲み込まれそうになったとき、私はある人の存在を思い出す。