
正直こんなん、リアルに自分の部屋にあっても、
嵩張って困るだけでありますが。
あと、ちょっと夜中の部屋にあっても恐いだけですし。
かつて、自分のしていたファッションを自宅内の等身大人形に再現というのは、
ピグの持つ「限りなく自分に似せる=永久に自己と同一でない」
疑似模倣能力の更に模倣という訳で、
着るものの中にピグすら存在しない影絵みたいなチト複雑な構造を持ってます。
つまりまぁ「これはこれで自分(の雌型)」なんです。
例えば自分。かつて(半年ほど前)は
この前髪の多いショートカットのウィッグをピグから離さなかった。
リアルでは毛の総量はそんなに目減りしない分、白髪が以前よりも増えてきて
「染めようかなぁ」なんて悩んでいたんですわ。
そんとき、ピグにはこのウィッグ付けて「頭髪に悩みなんかない自分」に
悦に入ってた訳なんです。
実際には美容院に相談に行って、サイドと前髪大幅にカットされ、
あらあらその方が白髪が全然主張しなくなって、
前髪で誤魔化し気味だった頃よりゼンゼン若々しいじゃん?と
今のツンツンヘアを大いに気に入ったものであります。
それがこのマネキン君を見てると当時の想いが伝わってきて面白い。
こんな風な楽しみ方をしている訳であります。
で、お話ちょっと脱線。
サイボーグの身体が当たり前の世の中になった、
オーヴァーテクノロジィな未来の話。
それでもサイボーグになるというのは、
病気は大事故で生身の身体を自力で取り戻せないほどにダメージ受けた人々や、
職務的な必要上その処置を受けた人々と限られた感じで、
あくまでも「失われたものを埋めるため」の機械化措置だとする。
サイボーグになっちゃったヒト、
昔自分が着ていたものとか身につけていたものをことのほか珍重すると思うんです。
だって、その方が「昔の面影」に限りなく近づいて行くし、
何よりそれらは、
サイボーグ化された自分が失った「人間くさい体温や体臭」を
覚えてくれているモノ達なんですよね。
そこで「陰陽師」のシュを思い出しちゃった。
シュとはつまり「既存しているものに対しての束縛」であり、
例えば警察が捜査に応用する「匂い」だったり「指紋」だったり「DNA」情報だったり、
生身の人間にこそ紐尽く「証拠」なんすよね。
ブレードランナーに出てくるレプリカント=人造人間が妙に古い写真に固執するのにも
妙な符合を覚えたりする。
ピグって存在は持ち主というか、ユーザーの香り、人肌の匂いを所望するのかもね。
