7/14 8:00 論語勉強会(教科書:金谷 治氏訳注 「論語」(岩波文庫))


【原文】

子禽問於子貢曰、

夫子至於是邦也、

必聞其政、求之与、抑与之与、

子貢曰、夫子温良恭倹譲以得之、

夫子之求也、其諸異乎人之求之与。


【読み下し文】

子禽、子貢に問いて曰わく、

夫子(ふうし)の是(こ)の邦(くに)に至るや、必らず其の政(せい)を聞く。

これを求めたるか、抑々(そもそも)これを与えたるか。
子貢曰わく、夫子は温(おん)良(りょう)恭(きょう)倹(けん)譲(じょう)、以てこれを得たり。

夫子のこれを求むるや、其れ諸(こ)れ人のこれ求むるに異なるか。


【論語勉強会の解釈】

 孔子のように(単に考えを聞かれるのを待っている訳ではなく)自ら「天の道理」を広く伝えたいと思い諸国を巡っている人が、「天の道理」を知りたいと思う人と出会うと、自然と伝えたいことが伝わる。


 人に何かを伝えたい時に、「おれの考えを聞けよ!」という姿勢では、なかなか伝わらない。一方、で、孔子のように温(温和)、良(良心)、恭(丁寧)、倹(節度)、譲(謙虚)といった徳を備えている人は、皆が話しを聞きたいと求めるし、言わずとも周りに考えが伝わるものである。

7/13 8:00 論語勉強会(教科書:金谷 治氏訳注 「論語」(岩波文庫))


【原文】

曾子曰、

慎終追遠、

民徳帰厚矣。



【読み下し文】

曾子曰く、

終わりを慎み遠きを追えば、

民の徳、厚きに帰す。


【論語勉強会の解釈】

「(上に立つものが)亡くなった人の葬式を厳かに行い、遠い祖先の祭儀も決して忘れることがない。(このようであれば)人民の徳(思いやり)も自然に厚くなっていくものだ」

また、自分に置き換えて考えてみると「先祖がいたからこそ今の自分がいる。自分の存在自体は先祖のお蔭であり自然と感謝の念が沸く(縦のつながり)。社会では会社の同僚・取引先など周りとの人間関係の中で自分は存在していることに自然に感謝の念が沸く(横のつながり)」とも解釈できる。


7/5 8:00 論語勉強会(教科書:金谷 治氏訳注 「論語」(岩波文庫))


【原文】

子曰、

君子不重則不威、

学則不固、

主忠信、

無友不如己者、

過則勿憚改。


【読み下し文】

子曰く、

君子、重からざれば則ち威(い)あらず、

学べば則ち固(こ)ならず。

忠信を主とし、

己れに如(し)かざる者を友とすること無かれ。

過てば則ち改むるに憚(はばか)ること勿(な)かれ。


【論語勉強会での解釈】

君子とは


重々しい雰囲気がなければ威厳がない(深沈厚重:1)。


学問を広く深く学ぶことで、物事を考える際に柔軟に考えることができるようになる。(上位者に尽くす)忠と(誠実さを守る)信の徳を第一にして、人の優れたところから学ぶようにし、そうでない部分に流されないようにする。

過ちがあれば、それを改めることをためらってはならない(即座に間違いを改める)


【参考】

(深沈厚重:注1

 呻吟語(しんぎんご)の中に、人物評価の言葉として「深沈厚重(しんちんこうじゅう)・磊落豪雄(らいらくごうゆう)・聡明才弁(そうめいさいべん)」、大臣六等級として「作為なく普通の人間には凡人なのか偉いのかもわからぬが、知らず識らずのうちに恩恵を与えるを第一」「いかにも英邁で事に当たるも得失相半ばするを第二」「事なかれ安全第一主義で利害なしを第三」「保身を旨として何もせぬを第四」「私利私欲を恣にし情に任せるを第五」「自らの権勢・野望のためには手段を選ばず天下国家を乱すを第六」とある。


『呻吟語(しんぎんご)』…中国明代の著名な思想家である呂新吾によって書かれた人間修養の書で、処々の人物論、処世訓から政治哲学に至るまでを切々として説かれている。尚、呻吟は嘆きうめくという意であり、呻吟語はその表題の通り、呂新吾が世へ発した切実なるうめきの書。


「深沈厚重・磊落豪雄・聡明才弁」

①深沈厚重は是れ第一等の資質

 どっしりと深く沈潜して厚み、重みがあるのが第一の資質。つまりリーダーとして一番重要な資質とは、つねに深く物事を考える、重厚な性格を持っていることであり、リーダーとはそのような「人格者」でなければならないという。



②磊落豪雄は是れ第二等の資質

 物事にこだわらず、器量があるのは第二の資質



③聡明才弁は是れ第三等の資質

 頭が良くて才があり、弁が立つのは第三の資質、つまり「頭がよくて才能があり、弁舌が立つこと」などは、優先順位の低い資質でしかないという。