【彼らの特別な曲のひとつだよね✨】


今日5月8日は
ビートルズのラストアルバム
『レット・イット・ビー』の英国発売日☝

1970年ビートルズ解散と
ほぼ同時期に発売された
アルバムがゆえに代表曲である
『Let it be』は
ビートルズメンバーにも、
ファンにも意味の深い曲なんです✨

『Let it be (レット・イット・ビー)』……

歌っている
ポール・マッカートニーの表情が、
どことなく暗く、
悲しげに見えるのも
「解散」というキーワードが
見え隠れする微妙な時期の楽曲……


無論……

歌詞の中にも、
そんな「解散」を
イメージさせるフレーズが……

曲を全般を通して、
教会ぽいゴスペルソングのような響き……

それは歌詞に象徴的な言葉……
「Mother Mary(マザーマリー)」
が登場しますしね……

一般的には…… 
「聖母マリア様」と訳されますが……


この曲が
レコーディングされたのは
1969年頃……

リハーサルから
すべて見せようという
テレビ番組の幻の企画
「Get back(ゲットバック)」
の収録中に行われました……


この映像は編集されて
『Let it be』という映画に
そして同名のアルバムも発売……

「ゲットバック」は、
「戻ろう」という言葉の意味通り……

デビュー当時の
自分たちに戻って、
シンプルに4人だけで演奏しよう
というコンセプトの番組企画でした……


しかし、
その当時の
ビートルズメンバーの心は、
すでにバラバラになっていて、
収録された映像や音源も暗く、
沈んだ雰囲気に支配されていました……


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『Let It Be』
作詞作曲:レノン・マッカートニー

When I find myself in times of trouble
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom,let it be
And in my hour of darkness
She is standing right in front of me
Speaking words of wisdom,let it be
Let it be, let it beLet it be, let it be
Whisper words of wisdom,let it be 

僕が苦しい(苦境にたった)とき
マリア様が現れて
知恵(叡智)の言葉をくれるんだ
なすがままに(そのままで良いんだよ)
暗闇に包まれた時(闇の中に佇めば)
彼女は僕のすぐ目の前にいて
叡智の言葉をくれる
なすがままになすがままに
なすがままにすればいい
叡智の言葉をささやくのさなすがままに

And when the broken hearted people
Living in the world agree
There will be an answer,let it be
For though they may be parted
There is still a chance that they will see
There will be an answer,let it be
Let it be, let it beLet it be, let it be
Yeah there will be an answer,let it beLet it be,
let it beLet it be, let it be
Whisper words of wisdom,let it be
Let it be, let it be
Ah let it be, yeah let it be
Whisper words of wisdom,let it be 

世界中にいる
傷ついた(傷心の)人々がみんな 
心を一つにすれば
答えはすぐそこに見えるでしょう
なすがままに
彼らは離ればなれになって
しまうかもしれない
でもまた会えるチャンスだって
まだ残っている答えはそこにあるのさ
なすがままになすがままにしなさい
なすがままでいいよ
答えはきっとそこにあるでしょう
なすがままになすがままにゆこう
そのままでいい
知恵の言葉をささやきなさい
なすがままになすがままに
なすがままにゆこう
叡智の言葉をささやきなさい
なすがままに

And when the night is cloudy
There is still a light that shines on me
Shine on until tomorrow,let it be
I wake up to the sound of music
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom,let it be
Yeah let it be, let it beLet it be, yeah let it be
Oh there will be an answer,let it be
Let it be, let it beLet it be, yeah let it be
Oh there will be an answer,let it be
Let it be, let it be
Ah let it be, yeah let it be
Whisper words of wisdom,let it be 

暗闇に包まれる夜(暗黒の夜)でも
僕を照らしてくれる一筋の光りがある
明日まで輝き続けておくれ
なすがままに音楽の響きに目覚めると
マリア様が現れて叡智の言葉を
話してくれる
なすがままになすがままに
なすがままにしなさい
答えはきっとそこにあるでしょう
なすがままになすがままにゆこう
なすがままでいいよ
答えはきっとそこにあるでしょう
なすがままになすがままに
なすがままにゆこう
叡智の言葉をささやきなさい
なすがままに 

*歌詞一部抜粋

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暗闇の中、祈りを捧げる……
雲の切れ間から
一筋の光りがさしている……
そんな光景のイメージが浮かびます……

また、バックに流れる
オルガンの音色、コーラスの響きが
教会色を一層強くしています……

この曲の作詞作曲が、
「レノン・マッカートニー」
となっているのですが……

多くの方々は、
「作詞作曲:レノン・マッカートニー」
となっていると……

作詞「ジョン・レノン」
作曲「ポール・マッカートニー」
と思われるかも知れません……

実は違いますからね☝

ビートルズの楽曲は、
「ジョン・レノン」
一人で作った楽曲もあれば……

「ポール・マッカートニー」
一人で作った楽曲もあれば……

二人で部分、
部分を手分けした
楽曲もあります……

でも……
二人は若い頃に、
今後どちらが曲を作っても
連名「レノン・マッカートニー」
で発表しようと約束をしているのです……


「レノン・マッカートニー」作
とされている「ヘルプ」や
「ハード・デイズ・ナイト」は……

ほとんど
「ジョン・レノン」が
作詞作曲を担当していますし……

この『レット・イット・ビー』や
「イエスタデイ」は
「ポール」が一人で担当してます……

この『レット・イット・ビー』の
歌詞には「Let It Be」というフレーズが
40回ほど繰り返されます……

このフレーズは
聖書の言葉なんです……


「ルカの福音書」に……
『And Mary said,
 “Behold, I am the servant of the Lord;
 let it be to me according to your word.”』
という言葉があるそう……

『そしてマリアは言った。 
私は主(しゅ)の僕(しもべ)でございます。 
私の身は、主の言葉のままに』
といった意味……

「ポール」は、
キリスト教信者でしたから、
「ルカの福音書」が頭の中に
あったのだと思われます……

『レット・イット・ビー』は、
日本語では、
「あるがままに」や
「なすがままに」と訳されてます……

でも、
欧米人的な解釈では……
「今は、ただ神のお言葉のままに」
という解釈となります……

孤独で、
暗闇の真ん中で、
悩み苦しんだら……

神の言葉を想い出し、
お祈りし、その言葉のまま……
信じていけば、きっと大丈夫!!
という感じ……

それこそ、
「words of wisdom
(知恵・叡智の言葉)」
つまり、神の言葉ということ……

もちろん日本人の
『レット・イット・ビー』
の解釈のように、
”いま”を肯定的に受け入れて、
耐えながら待てば……

きっと良いことがある……という
「なすがままに」「あるがままに」の
精神を信じるとしても間違っていません……

色々と和訳すると
「Let It Be」歌詞のフレーズ奥深さ……⬇⬇⬇⬇⬇

【マリア様(Mother Mary)……】

マリア様(Mother Mary)ですが、
実は「ポール・マッカートニー」の
実母は
「メアリー(Mary)・マッカートニー」
という名で、ポールが14歳の時に、
乳がんで亡くなっています……

その喪失感は、
非常に大きかったのです……

「Mother Mary」は、
そのまま読めば、
「メアリー母さん」となります……

ポールは、
「レット・イット・ビーは、
母親が夢枕に立ったときに生まれた曲」
とか「Mother Maryは、母親のことさ」
と語っています……

ポールが悩み抜いて眠った夜……
夢の中にポールのお母さんが現れて……
『It will be all right, just let it be.』
『大丈夫、うまくいくわよ、
ただあるがままにしなさい』
と語りかけたそう……

一方「Let It Be」のサウンドが、
ゴスペル風なのを考えれば、
「聖母マリア」という解釈も
成り立ちますけどね……

また
「ポール・マッカートニー」の
心の叫び、母へのレクイエム!!
と解釈して間違いないです……


【彼らは離ればなれ……】

さて歌詞の「彼ら」が誰を指し、
「離ればなれ」が何を意味するか
もうお分かりですよね……

"(彼らは)離ればなれに
なってしまうかもしれない、
でも、また会えるチャンスだって
まだ残っている"

そう、
「彼ら 」= 「自分たちビートルズ」
のことで……

離ればなれは、
「ビートルズ解散」を意味します……

でも……
「ポール・マッカートニー」は、
万一解散したとしても、
必ずやり直せるさ!!
と強くメッセージしています……

その為には、
今の状況を堪え忍んで、
そのまま、
「なすがまま」で進もうと
歌っているのです…… 


【音楽の響きに目覚めると……】

「ポール・マッカートニー」の代表作
「イエスタデイ」は、
この「レット・イット・ビー」とともに
ポールの傑作であり、名曲ですね……

そして、
多くの人が「イエスタデイ」は、
ポールが夢の中で聴いた
メロディーを元にして作った
奇跡の曲であることも知っています……

ポールは
「イエスタデイ」のメロディーが
夢の中で鳴り響いている、
まさにその時、ベッドから
転がり落ちて目が覚めたそうです……

すると……
「レット・イット・ビー」の歌詞
「音楽の響きに目覚めると……」は、
どうも「イエスタデイ」のことと
関連しているのではないか??
とも感じてしまいます…… 


「Let It Be」が
名曲ばかりのビートルズ作品の中でも、
非常に人気の曲である意味が、
少しお分かりになって頂けましたか??

「Let It Be」シングルを
発表した1970年……

ビートルズは、
本当に解散してしまいます……


きっとまた出会えるさ!!
と語っていたのに……

ジョン・レノンは
1980年に凶弾に倒れ……


ジョージ・ハリスンは
2001年に肺癌で亡くなり……


全員が出会うことが
出来なくなってしまいましたが……

一番ビートルズを愛して、
解散を回避したかった
ポール・マッカートニーは、
来日して公演してくれました……


ポールもすでに77歳……
リンゴ・スターも79歳……


でも……
僕の中では
ビートルズは全く色褪せず……

そして、
ずっと解散せずに……
今でも僕を楽しませてくれてます……


今宵はゆっくりと、
じっくりと『Let It Be』を聴きながら……
巣ごもりで呑むのもありかな……

素敵な一日をお過ごしください✨