
夕方、ターミナル全体が銅色に染まった。たぶん十分くらい。天井の格子が光を受けて浮かび上がり、太陽はちょうど丘と丘のあいだに沈んでいって、機体の尾翼は内側から照らされているみたいに光っていた。
人はみんなシルエットのまま。誰もあまり動かない。窓の前に立って、ただ外を眺めている人がいて、気がついたら自分も同じことをしていた。
空港って、旅のなかで「早く終わってほしい部分」になりがちだと思う。でもこの日は違った。ここも、ちゃんと旅の一部だった。
搭乗まで時間があるなら、ラウンジに向かう前に、いちど窓の前で立ち止まってみてほしい。西向きのゲートなら、なおよし。