*小説初のため、大変読みづらくなっております。
*以上を踏まえ、『しゃーない。読んでやるか!』と覚悟をもってお進みください。
『ero歯ブラシ』 illustration 波留ちゃん→★
夕飯の後片づけも終わり、リビングの床に腰をおろした。そして、少し大きめのベッドにもたれ掛かった。
オレは、目の前のテーブルの下から電子工学の本を取り出し、付箋を貼っておいたページに目を落とした。レポートの提出期限が来週に迫っている。
玄関から入って左側にあるユニットバスから水が流れる音が聞こえていた。
意外と響く。何度も来たことのある部屋なのに、その音が耳についた。オレは無理やり本に意識を戻した。
しばらくして蛇口を閉める音がすると、意識が扉に引き戻される。さっきより近くなった物音が、扉一枚向こうにいる人物の動きを想像させた。
扉が開くとシャワーを済ませた洸羽(こうわ)が、首にバスタオルをかけスエットパンツ姿で出てきた。ユニットバスの向かいにある小さなキッチンには備え付けの冷蔵庫がある。洸羽は、冷蔵庫からペットボトルを取り出すと、口に含んだ。
「何読んでんの?」
光線で空色に光る洸羽の髪から雫がしたたり落ちている。水分を含んだことによっていつもより色艶が増して見える。バスタオルで無造作に髪を拭きながら、ベッドに腰を沈めた。
こうした他愛もない一連の動きでさえ、贔屓目なしにかっこいいと思ってしまう。大学(がっこう)の女の子たちが『雄のフェロモンがだだ漏れ』と言っていた。それはオレにも通用しているらしい。だが、卑屈なオレは劣等感が刺激され意地悪心がうごめいてしまう。
ベッドがギシッと軋むと、洸羽が背後にまわりオレを抱きかかえるように足が包み込んだ。
「それ、課題?」
「ん。レポート」
「今やらないといけないの?」
「来週提出」
肩越しから本を覗き込む洸羽に、いっぱいいっぱいの自尊心がそっけない返事をさせた。
―――やべ、しまった!
「ひすい…?なーに拗ねてんの」
「……別に…拗ねてなんかねぇーよ」
「そう?」
洸羽は確信犯だ。オレの身長が低くて、女の子っぽい顔立ちに劣等感を持っていることに気づいている。だから、どのように立ち振る舞えば、オレの劣等感が刺激されるのかよく熟知している。
何のために?それは―――
「ん…?」
洸羽の長い指が、オレのシャツのボタンに手をかける。意地の悪い駆け引きが始まる。
「なぁ。それ…今、重要?」
「うん。すっごくじゅーよー」
吐息交じりの声が耳元で響く。
「何すんだよ」
「何って。緋翠(ひすい)のシャツを脱がそうと思って。汚れちゃうから…。…ね。脱いで」
「はぁ?何考えてんの?オレ今課題……あっ」
読んでいた本を取り上げベッドに放り投げた。そして、一気にボタンをはずしシャツを剥ぎ取った。
見上げると洸羽は、満面な笑みを浮かべ歯ブラシを持っていた。ニヤリと口角を上げて伏し目がちに見つめると、腕を首元に絡めてくる。
「歯みがきだよ。―――あれ?もしかして緋翠、違うこと想像しちゃったの?」
「し・て・な・い」
―――嘘だ。最初っからオレに余裕なんてなかった。
今日は久しぶりに二人きりで過ごす週末。だから、はやく洸羽に触れたくてしかたなかった。
当然、ふろ上がりの火照った洸羽の躰を目の前にして、課題の本なんて欲情を抑えるポーズにしか過ぎなかった。
「…っ。離せよっ」
自信たっぷりな洸羽の態度にイラつきながら腕を振り払う。
実は、こうしたオレの態度が余計に洸羽を喜ばせてしまっていた。
わかっているのだけど……。
「食後はちゃんと歯を磨かないとダメだろ…」
洸羽の腕が再び肩越しからするりと伸びてきた。そして、左手がオレの頬をさすり指が口元をなぞる。
「……うん。あとで…やる」
身を捩らせて抵抗して見せたが、触れられた部分からゆっくりとした動きに順応していく。
「今だよ。ほら、磨いてやるから」
洸羽は、右手に持っていた歯ブラシの先をオレの口の中へねじ込んできた。口腔内を掻き回すその行為は、まるで洸羽の舌を彷彿とさせる。
「あっ……」
こんなの、歯磨きじゃない。
洸羽の動かす歯ブラシが、明らかに別の意図をもって動いているのがわかる。
「ほら…ちゃんと口あけて…」
グイッと顎を押し上げられて、洸羽の息がオレの髪をかすめ、直接触れた背中に意識が集中する。
「あっ…ん。…だっ…てっ…」
抗えない……。もう歯みがきなんてどうでもいい。肌が密着した部分から熱をおびていく。洸羽の視線がオレの躰の反応を確かめるように注がれる。
『悔しい。でも、もっと…もっと洸羽が欲しい…』
その視線から、次に興るであろう事を期待をしてしまい口から唾液が溢れ出し、洸羽の指とオレの胸を濡らす。
「こんなに濡らして…。緋翠…ホントお前…エロい」
「だっ…て……。だってオ…レ…まだ…たべて…ない……」
『あぁぁ―――。言っちゃった………』
洸羽の言葉に煽られて心の箍が外れてしまった。
「ふっ…。しょーがないな…。こっち向いて。…その口ふいてやるから」
洸羽は歯ブラシを抜き取ると、オレの顔をグッと引き寄せ深く唇を合わせる。全身が痺れ体温が一気に上がっていくのがわかる。
顔が熱い。容赦なく洸羽の舌がオレの唇を這い溢れ出た唾液を絡め摂る。
快感がオレの身体中を駆けめぐり、さらに深いキスを求めた。
「んっ……あっ……んんっ」
洸羽に馴らされた躰は、心よりもずっと素直だ。簡単に甘い声が漏れる。オレの反応に洸羽は満足げな顔をして余裕たっぷりな笑みをうかべていた。
「緋翠……かわいい……好きだよ」
洸羽の甘くささやく声に、ドクンッと心臓が跳ねる。オレは無我夢中になって洸羽にしがみついた。
それに応えるように、一層深く唇を重ねあう。口の中を溢れでる唾液が混ざりあい、どちらのとも区別がつかない。オレはそれをゴクリと飲み込んだ。
うっとりと酔いしれ洸羽の首筋に火照った顔をうずめた。刹那に、洸羽の腕に力が入り身体を引き剥がされた。
『えっ?』
言葉にできず顔を上げると、洸羽は意地悪な笑みを浮かべている。
「お腹いっぱいになった?もう…ごちそう様?」
「―――!」
「歯みがき…しよっか?」
「―――バカッ。ったんねーよっ!」
完全に洸羽の戦略に落ちてしまったオレは、洸羽の頬を両手でつかみ深く甘くキスをした。
『もっと、オレをお前でいっぱいにしろっ。こんな劣等感いくらでもくれてやるっ』
そう心の中で悪態をつきながら、二人の甘い秘め事に溺れていった。
end
読んでくれてありがとうございました
あたしの語彙力が追いつかずなんとも・・・うすっぺら~な表現に・・・
特に、後半・・・。情景を言葉に変換できず、何度も同じ表現に・・・。
もっともっと精進してまいります
でも、あたしにとって大事な作品になりました。
勝手な妄想話を書くことを快く了解してくれた波留ちゃん。
キャラたちも勝手に名前まで付けさせてもらえて感激です。
ホントにありがとう