70歳の三木の朝は、女性誌の編集長をしている息子嫁に簡単な朝食を用意するところから始まる。


妻は三木が50代のときに亡くなり、娘も嫁ぎ、息子と息子嫁の茜と同居していたのだが、息子は2年前に突然行方不明になった。


以来、茜と二人暮らしだ。


いつものように茜が慌しく出勤した後に、ゆっくり朝食を済ませ、いつものように図書館へ向かう途中、警察官が現場検証をしているところに出くわした。


ホームレスの女性が殺されたらしい。





赤川次郎の最新作です。


ちょっと読もうと思ったら、あと一章あと一章とやめられなくなって、結局一晩で読み終わってしまいました。


普通の高齢男性が近所で起きた殺人事件の真相を若い女性たちと追いかけるミステリーです。


当初、全く関係ないと思っていた被害女性が実はそうでもなかったと分かります。


丁寧に伏線を回収していく過程はさすが赤川次郎です。


品の良い高齢男性と何か抱えてそうな女子高生の友情も読んでいて楽しい。


2時間ドラマにしたらちょうどいいなと思う作品でした。