読了しました。
行き過ぎた母の教育虐待により9年間も大学浪人生活を強いられ、やっと自由になれるかと思われた時にもそれが叶わず、ついには母を手にかけてしまった女性がどのような人生を歩んできたのか丁寧に書かれているノンフィクション作品です。
救いのない話なんだろうなと思って頁をめくっていったのですが、後味は悪くなかったです。
女性にはお父さんがいて、彼がもっと妻と娘に関わっていたらこうはならなかったんだろうという悔しさはあります。
でも、とにかくこの母親が酷かった。
お父さんが娘に関わる気力すら奪っていったんですよね。
だから、起こるべくして起こったことなんでしょう。
ただ、この女性は一般的に犯罪をするような人にはない教養が備わっています。
本人も言っていましたが、皮肉にもそれは自分が苦しめられてきた母親に与えられたもんなんですけどね。
刑務所内でも、他の受刑者に頼られているし、刑務官との関係もよいようです。
結果、こうなってしまったけれど、お父さんとの関係もよくなったようです。
服役中にきちんと罪を償って、社会に出ても再犯することはない人だと思います。
彼女が残りの人生を穏やかに過ごせることを祈らずにはいられませんでした。
子どもを自分の自尊心や虚栄心を満たすために操作してはいけない。
時折、むくむくと湧き上がる感情とか、隣の芝の色とか。
抑えつけたり、気にしたり。
いちいち細かいこと考えなくても正しい心を持てたらいいけれど、そんな立派な人間ではないので、時々こうして人の書いたものを読んだり、感想を文章にしてみることで、ちょこっとでも心の向きを変えられたらいいなと思っています。
