謎解き広報課 [ 天祢涼 ]
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東京の大学を出た主人公結子は、ど田舎の町役場に就職します。

配属されたのは広報課。

そこで広報の鬼である先輩職員伊達にシゴかれながら、町の広報誌作成に奔走します。

役場には入ったものの、1年で辞めようと決めていた無気力な結子も、次第に広報をつくる喜びに目覚めていきます。


どこの市町村でも広報誌は配布されますよね。

求人、講座等、色々とお役立ち情報もあるので、私も毎号よーく拝見しております。

ただ、読み物として面白いと思ったことはなく、市政を知るためのツールとして活用しておりました。

作中の「こうほう日和」のような広報誌があったら…とワクワクしたものですが、役所の職員はスペシャリストではなくジェネラリストです。

数年で担当は変わります。

いかにその時の担当者がハイクオリティ広報を出していたとしても、4月になったら、それまで全く別の仕事をしていた人が広報誌を作ることになります。

何年も変わらずに面白い誌面をつくることなんて不可能です。

だから、お知らせに特化した広報誌が多いのかもしれません。



それにしても、これってとってもドラマ向きなお話です。

有川さんの「県庁おもてなし課」のようなドドーンと町おこし感はないのですが、じわじわと迫る田舎の魅力がありました。