昨日は、昨年からチケットを取っていた直木賞作家林真理子さんの講演会に行ってきました。

うちのような弱小自治体にこのようなビッグネームがいらっしゃるとはヽ(´Д`;)ノ

林さんファンといえば、若い方から私の母の世代くらいまで幅広いですよね。

ドロドロした恋愛を書かせたら天下一品です。

アンアンの巻末エッセイも大好きです。



昨日は、みこさんが下校してから、速攻で宿題を済ませ、てきとーに作った弁当かかえて5時前には現地入り。

直前になると立体駐車場が混んでタイムロスしちゃうので、なるべく早く行きたかったのです。

ついでに借りていた本を図書館に返却し、ホール外のロビーでお腹を満たし、開場の30分前には列に並びました。

子連れなんで、前の方に座る気はなく、最後尾の親子席に座ろうと思ったのです。

しかし、ここが意外によかったですね。

親子席だけ前がガラス張りになった個室で、さながら貴賓室のよう(笑)

5人がけのソファーが2脚あり、3、4家族くらいは座れるようになってます。

ここなら、少々ぐだぐだしても問題ないだろうと思っていたんですが、別の「親子」さんが入ってこられました。

大人と大人の親子です(笑)

まー…いいですけど、そのおかげで静かにさせないといけなくなったんですが(;´д`)


なんせチケット完売、満席状態でしたからね。



講演の内容ですが、噂通り面白いお話でした。

ただ、プロの講演ではないです。

滑舌も悪いし、声量も控えめ。うっかりしてると何の話だっけ?となります。

近所の面白いおばちゃんが、のべつまなく、ぐだぐだぐだ~と1時間半喋りまくる感じです。


さて、講演の内容です。

昨年は、花アン効果で「白蓮れんれん」がかなり売れたとか。
白蓮れんれん [ 林真理子 ]
¥720
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三輪ちゃまが愛の讃歌をうたい、蓮様が彼のもとへ走った放送の日に10万冊の増刷がかかったそうです(笑)

この話はどこでも話す鉄板ネタらしいですよw


この小説自体は20年前に書いたものだそうですが、当時、蓮様のお嬢さんのお宅に通って、旦那さんとの700通にもおよぶラブレターを拝見したそうです。

しかし、コピー、写真不可。書き写すんなら可と言われたが、昔の人が書くれれれ~の達筆すぎる字が読めず困ったので、そういった字を解読できる編集さんに通ってもらいワープロで清書してもらったそうですよ。

ただ、やっぱりそういった生の手紙の中には、驚きの事実的なものもあったようですね。

蓮様が実際に彼の元に走る前、すでに彼の子を妊娠しており、一度、堕胎しているそうです。

その後、もう一度妊娠して、駆け落ちしたとか。



林さんはとにかく新聞から雑誌から連載を多くもってあるので、ネタ探しは大変らしいです。

もちろん編集さんが提案したネタで書かれる場合もあるそうですが、ネタネタネタ…と考えていると神様が運んでくれることもあるとか。

それがドラマ化もされた人気作品「下流の宴」

下流の宴 [ 林真理子 ]
¥812
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東京のそこそこな高級住宅地をネタネタネタ…と思いながら歩いていると、知り合いのお宅前で、目を見張るほどの「デブなヤンキー女子」が立っていたそうです。

で、家の中からその家の息子が出てきて、林さんに「俺のカノジョ」と紹介したそうです(笑)

そのお宅は、ご両親は大学教授というご立派なお家柄。

なのに息子はちょっと失敗しちゃった系w

それが、あの作品のモチーフになったんですね。


で、あの作品を発表したところ「まるで我が家の話のようだ」という共感の声多数で、林さん自身大変驚かれたようです。


負けず嫌いな林さん。

作品を書くにあたっては、徹底的に取材なさるそうです。

この「下流の宴」でも、下流に位置する女の子を実際に医学部に入学させることができるか否か、あの和田秀樹さんが監修なさっている医学部入学のための通信教育を林さん自身受けられたようですが、あまりに数学ができなかったので、途中から出版社の担当さんにやらせたそうです(笑)

さて、実際、おばかさんが国立の医学部に入れるかどうか…どうも沖縄以外の九州にある国立大学医学部なら可能だそうです。

名前は伏せてありましたが、絶対に佐大だよ(;´д`)

和田氏曰く、あそこは面接の比重が高いらしく、お涙ちょうだいの話をするとかなりいけるんじゃないかという話(笑)


そんな人気作品をバンバンうちまくってる林さんですが、初版で終わった売れなかった作品があります。

アスクレピオスの愛人 [ 林真理子 ]
¥1,728
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アスクレピオスの愛人 [ 林真理子 ]
¥766
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国連の女医さんがヒロインなのですが、取材のためジュネーブまで行ったというのに大変なことに。

私は読んでいませんが、アマゾンのコメントも激しい(笑)


ほんと、今は本が売れない時代だそうで、本は何刷もしないと儲からないんですって。

1000円の本を1冊売って源泉後に作家さんに入る印税が90円。

1万刷って、年4作品書いたとすると収入は360万。

それでやってる作家さんも多いそうです。


そんな作家とは対極にある林さんですが、一児の母。

昨日の朝、福岡へ飛ぶ前に高校生のお嬢さんにお弁当を作ってきたけど、箸を入れ忘れたので怒っているんじゃないかとおっしゃっていました。

旦那さんも、今話題のロードの人並に口うるさいそうで、土日家にいないと怒る。

夜、飲みに出かけていいかと聞くと怒る。

浅田次郎さんのように、男性作家なら郊外の家に嫁と子を押し込め、都心のマンションに仕事場を設けて、遊びまくっているというのに!
>誰とは言わないけど、男性なら大概同じだ!と浅田さんを引きあいに出しておいででした。

男並みに働く自分なら、同じことしたっていいはずだ!とお怒りでしたよw

とにかく、仕事場あまで行く時間もないので、仕事は自宅のダイニングで。

煮物の鍋のそばで官能的なシーンを書いているそうですが、想像できませんよねw




そして講演終了10分前に会場をあとにしました。

みこがぐだぐだになっていたし、帰りの車のラッシュを避けるため。

最後まで聞きたかったけど、早く出て正解でした。




いやー…作家さんってほんと大変な職業ですよね。

文壇のトップにいるような印象の林さんですが、すっごく頑張り屋さんなパワフルおばちゃんって感じでした。

1時間半、たった500円ですごく贅沢なお話を聞けて感激でした。

これからも応援しています。

野心のすすめ [ 林真理子 ]
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