- 楽園 上 (1)/宮部 みゆき
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久しぶりに宮部さんの長編小説を読みました。
出た頃に読みたいな~と思っていたのですが、図書館では「貸出し待ち」状態が凄かったので、今になってやっと読むことができたわけです。
さて、内容については全く知らなかったのですが、主人公の「前畑滋子」という名に聞き覚えがあるなーと思ってたのです。
で、最後のあとがきまで読んでやっと分かりました。
「模倣犯」です。
連続殺人犯をあぶりだしたライターが滋子だったんですね。
随分前に読んだのですっかり忘れていたのです![]()
実際、本作の中にも前の事件がキーワード的に絡んで来ます。
あの「山荘」での事件から9年後
滋子のもとに12歳の息子等を交通事故で亡くした女性敏子がやって来ます。
彼女は、息子が超能力者だったかもしれない。息子のことを調べて欲しい…と彼が描いた絵を持って来ます。
滋子は半信半疑で調査を始めるのですが、等の描いた絵の中には彼が知るはずのなかったものが含まれていました。
そう、あの「山荘」の絵。
滋子は何かに突き動かされるようにもうひとつの事件を辿っていくのです。
描写や構成力
相変わらずぐいぐいと引き込まれます。
面白いです。
でも、「模倣犯」の時に感じたような読んだ後のどうしようもない切なさはありません。
最後は泣いてしまいました。
敏子の感情が痛いほど伝わってきて、とっても暖かい気持ちになったからです。
それはやっぱり私がもうすぐ母親になるからでしょうね。
この作品は男性には分かりにくい部分があるかもしれません。
でも子を持つ母親なら心を打たれないではいられないと思います。
これから生まれてくる子を思うとともに、自分を生んで育ててくれた母を思いました。
昨日、電話で怒鳴りつけてしまったこと…謝らないとなぁ。
どうも私は母に対して言葉が足りないみたいです。
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