みなさんは、伊那谷のご当地どんぶりをシリーズ化した「どんぶり街道」をご存じですか?
このチラシ作成後も、高森町の「アルプスサーモン丼」が参加し、現在、どんぶりは10種類。
上伊那では、伊那市や駒ヶ根市の「ソースかつ丼」があまりにも有名ですが、その他にも辰野町の「ほたる丼」、飯島町の「さくら丼」、宮田村の「紫輝彩丼」があります。
残り3町村は参加していませんが、この度、中川村商工会が、元気づくり支援金を活用し、新たなどんぶりの開発に着手。
今年度中にご当地どんぶりがお目見えする運びとなりました。
その食材として有望視されているのが「鹿肉」です。
そこで、中川村に出張した私は、以前から提供されている鹿肉のどんぶりを食べに「いろりなかがわ亭」さんにやってきました。(※ 開発中のどんぶりとは異なります。)
さあ、鹿肉をどんなふうに調理してあるのでしょうか。
いろりなかがわ亭というだけあって、いろりがある清潔な店内。
そうだ。中川と言えば、赤そばが有名でしたね。
そばに五平餅、かのこ丼(鹿肉のどんぶり)が名物のようです。
今日は小さい「かのこ丼」が付いている「そばセット」(980円)をいただきましょう。
まずはかのこ丼から。
おっ、鹿肉は結構歯ごたえがあって、鹿特有の臭みもあります。
すべての鹿を最善の方法でしめることはできないでしょうから、これは仕方のないこと。
たれは甘いですよ。
臭みを和らげるため、鹿肉をはちみつだれに漬け込んで煮込んであるそうです。
味は違うけれど、昔、クジラの甘露煮を食べた時の、肉の臭みと甘いたれのバランスを思い出しました。
そして、そばです。
シコシコとまではいかない歯ごたえの細麺。
身体に染み入る感じでとても美味しい!
水がいいためか、鹿肉とは対照的に、全くクセがありません。
赤そばの豆腐も水の美味しさを感じさせます。シャーベットも美味しい!
鹿のクセをそばたちが消してくれる、いいバランスです。
かのこ丼は小さくして正解。
好き嫌いがわかれる味だと思いました。
ご存じのとおり、野生鳥獣の食害は農林業に深刻な被害をもたらしており、上伊那管内だけでも毎年2億円近くの被害が報告されています。
特に鹿の食害には関係者が最も頭を悩ませています。
鹿は可食部が少ないため、さすがに食用としてペイするものではありませんが、食べる事で、わずかでも食害対策に貢献できると思えば、十分に食べる意義があるでしょう。
日常的に鹿が美味しく食べられる、そんなご当地どんぶりが開発されるといいですね。 (momo)
<いろりなかがわ亭>
住 所 長野県上伊那郡中川村大草 望岳荘隣(地図
)
電話番号 0265-88-6303
営業時間 11:00~14:00
定 休 日 第2・第4水曜日