南箕輪村に「不死清水」(しんずらしみず)という湧水があるという話は、随分前から聞いていました。


 面白い名前だなぁ、と思っていたのですが、どこにあるのかさっぱりわからず。


 この日、南箕輪村に出張した我々は、地元の方に教えていただき、やっと訪れることができました。


 こちらが、不死清水です。

 
くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-全景
 

 道路下に流れるせせらぎに沿って塩ビ管から流れ出ていますね。

 
くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-塩ビ管
 

 「長者の命を救った伝説の名水」との記載があります。もっとよく知りたい。

 

くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-不死清水
 

 ネットサーフィンしたところ、その伝説については、南箕輪村観光情報のホームページに記載がありました。


(参考) 南箕輪村観光情報 Web絵本 不死清水
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「不知清水」(シンズラシミズ) 本村南殿耕地の南端、人家盡くる所、美坂と字する坂の下に湧出す。其味極めて甘く其冷亦舌を穿てり、昔近郷に人あり、此道を歩する毎に、此水飲みて其味を愛す。後此人死に臨み願くは又此水を味ひて後鬼籍に就きたしと云ふ。旅人來りて、この水を酌み、携へ歸りて與ふれば、病忽ち癒へたりと。旅人來りて此水を酌む時、歸路の遠きを憂ひ、嘆して曰、病者已に「しんずら」(方言にして已に死に及ぶ可しと言ふ意なり)と、故に以て泉の名となる。口碑今に亡びず。
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 この水を愛した長者が、死ぬ前にもう一度飲みたいと願ったため、お供の旅人がこの水を持ち帰ろうとしました。


 旅人は、「今頃はもうしんずら(死んでしまっただろう)」と按じながらも、何とかこの水を持ち帰り、長者に飲ませると、病が癒えたということです。


 「不死」なのに「死んでしまっただろう」?


 元は「不知清水」と書いたそうで、不死という字をあてたのは、後世のことだそうです。


 その理由は不明とのこと。


 さて、清水が出ている部分は、これだけの風景ですが、ここから右手をご覧ください。


 このせせらぎを活かした、ちょっとした公園が広がっています。


 訪れるまでは予想だにしなかった驚きの光景です。

 
くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-公園上から
 

 下流側からも見てみましょう。

 
くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-公園下から
 

 立派な四阿(東屋)やベンチもあり、道路には駐車スペースもありますから、休憩するのにいいでしょう?

 
くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-下から3
 
くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-下から2
 

 肝心の水ですが、飲んでみた限りでは、全くの無色無味無臭。

 
くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-水より くーる上伊那 ~楽しい見所おいしい食事~-水アップ
 

 明治時代には、天竜川に放流する鮭の稚魚をこの水で育てたことがあるそうですから、きれいな水なんですね。


 せせらぎと同じ水系であろうことから、流量が多く、不純物が少ないのでしょう。

(※ しつこいようですが、いくら無味無臭であっても、飲用とする場合は煮沸してください。)


 ここで、私なりの評価。


<くーる上伊那の視点>

1 水のうまさ    全くの無味無臭 (good!)
2 流 量       水場としては十分 (good!)
3 水質検査     な し
4 交通の利便性  わかりにくい場所だが、基幹道路から近い。道路脇に駐車スペースがある (good!)
5 伝 説       長者の病を癒したとされる (good!)
6 説明書き     案内板までは設置されていない
7 その他      立派な公園が整備されているくつろぎの場所 (good!)


 せっかく伝説があるのですから、案内板を設置したらいいですね。


 場所はサブウエイの交差点の東側から、民家の脇を北上したところ(地図 )です。


 お天気のいい日に訪れてみたい、のどかなスペースです。 (momo)