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病院生態学

都会の総合病院勤務医(独身♂)です。
医療にまつわること様々なことをおもしろおかしく、考察していきます。


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こんばんは、かつおです。

6月は休日がないので、すこし窮屈になりますね。そろそろ夏です。かつおの近くでは週末はバーゲンがあるので、まずはそこで戦闘服でも買い込むことにしようかと思います。


さて、今日のテーマは余命の決定(予後予測)についてです。

テレビドラマとかで余命○ヶ月の○○とかやってますね。


では、どうやって余命って決められるのでしょうか。
今回は癌・緩和にしぼって下記の②命題について考えていきたいと思います。

①想定余命よりも短く宣告することが多い。
はい。これはその通りだと思います。短く宣告すれば、それより長く生きても文句言われることは少ないですし、逆に長く宣告すれば下手すれば、訴えられるリスクもあるかもしれません。医師が余命を計算する以上、医師にアドバンテージ?のある余命宣告がなされる場合が多いです。

②エビデンスに基づいて余命をいっているのか
これについては、医師それぞれかと思われます。今までの診療上の直感によって余命を決めている場合もあります。一方、○○癌のStage○にしぼれば、平均余命はこれほどであるというエビデンスから○ヶ月だろう。とかです。


しかしながら、だいたい人の生命予後ってのは今の時代予測できるってでは、僕の意見です。
具体的には、診療情報のビッグデータを使って、多変量解析を行い、使える予後予測因子を決定して、各因子に係数を与えてあげれて、予後予測のスコアリングシステムを作る。とか。
(アウトカムは死亡までの日数で、予測する因子として、年齢、性別、各種合併症、食事摂取カロリー、浮腫の有無、せん妄の有無、呼吸困難の有無、PS,BMI、尿量なんかでモデル化してやれば、だいたい予測つくんやないかなーと、突発的なイベントには対応できないかもしれませんが。



安部首相がこの前いってましたが、診療情報も今の時代、解析を加えれば宝の山かもしれませんね。

それでは、また。


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