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病院生態学

都会の総合病院勤務医(独身♂)です。
医療にまつわること様々なことをおもしろおかしく、考察していきます。

こんにちは、かつおです。

今日は電子カルテ研修があったのですが、最近の電カルは秀逸ですね。仕事の生産性は紙カルテと比較し、余裕で2倍越えしそうです。



さて、今日は院長回診は患者個人にとって意味があるのかです。

病院によくある、院長が病院内の患者さんを診て(見て?)まわる回診がありますが、これはどれほど患者さんにとって有益なのかとふと思われたりしないでしょうか?


結論ですが、

ほぼ意味ありません。


あるとして、院長にてみてもらえるなんて、御利益があるに違いないと患者さんが思ってくれたときのプラシーボ効果くいらいでしょうか。またその患者さんの疾患が院長の専門領域であった場合、何かのアドバイスがあるかもしれません。

院長回診には多数の看護スタッフや医師が時間を割かれます。そういう意味では意味のほとんどないことに時間を費やしているのですね。こういうのを儀式というのでしょうか。


一方で、院長には院長回診のメリットはあるのかもしれません。患者さんをみながら、病院管理をしていくものとして、何かいいアイディアが回診中浮かんでくるのかもしれませんね。たとえば、施設が老朽化しているとか、テレビが液晶じゃないとか、ベッドの間隔がせまいとか。5Sがなってないとか。カルテから情報が取り出しにくい構造になっているとか。

また、部長回診は意味あることが多いといえるかと思います。専門領域の範囲内の患者をみる回診であれば有益な方針が立つこともままあります。


患者さんにとっては、回診を受けるならば、院長<部長ですね。

それではまた。

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