今日も気になった事を紹介したいとおもいます(^_^)v

 編成は難しい。

 開幕から1カ月余り。今年の巨人の戦いぶりを観ていて、改めてそう思った。

 昨シーズンの終盤に、巨人は(というか原監督は)2011年のチーム作りで、大きな方向転換を決断していた。

 それまで三塁を守っていた小笠原道大内野手の一塁コンバートだった。

 狙いは年齢的に守備範囲が狭くなってきている小笠原の負担を軽減して、打撃に専念できるようにすること。逆に言えば、打線の力を落とさずに、三遊間の守備力を強化するというのがチーム作りの一つのポイントだったわけだ。

 そのためにやらねばならない準備は二つあった。一つは編成で小笠原の後ガマとなる選手を探すこと。もう一つはもしもの場合に備えて、現有戦力の中から、三塁手の後任を探して作り上げておくことである。

■村田修一獲得には親会社からの横やりが。

 現場的には、まずやったのが、亀井義行外野手の三塁コンバートだった。

 亀井の本職は外野手だったが、一昨年から一塁も守っており内野手の動きに問題はなかった。もともとスローイングが良かったので、秋季キャンプから練習を積ませれば、三塁も十分にこなせるという判断だった。

 その一方で、編成的に白羽の矢を立てたのが、横浜でフリーエージェントの権利を得ていた村田修一内野手の獲得だった。

 だが、最終的には親会社から「チームカラーに合わない」という横やりが入った。どうやら村田の金髪とひげが、巨人の親会社である読売新聞社の偉い人たちの気に召さなかったようだった。

■松井稼頭央獲得でなぜ巨人は楽天に遅れをとったのか?

 そこで二の矢として考えたのは、メジャーから日本復帰する松井稼頭央内野手の獲得だった(この場合は松井を二塁に脇谷亮太内野手を三塁に起用する腹案もあった)が、こちらは条件面で折り合わず、楽天入りが決まった。

 あの巨人が楽天に条件面で敗れたのには理由がある。すでに編成的には三塁手の後ガマには、新外国人のラスティ・ライアル内野手を考えていたからだった。

 ただ、結果的にはこれが今のチームの低迷の要因となっている。

 ライアルは開幕から1カ月で23試合に出場したが、打率2割1分9厘、0本塁打で、5月13日にファーム落ちしていった。

 開幕からのバッティングをみていれば、よく我慢して使ったといえるだろう。

 不運だったのは、こうした事態を想定した三塁・亀井が、ライアルにとって代わった矢先に、ケガで登録を抹消されてしまったことだった。

 そこで起用した若手のホープ・大田泰示内野手が、とりあえずは頑張っている。このまま花を開かせるようなことになれば、チームの編成としてはむしろ万々歳ということになるわけでもある。

 ただ、ライアルを軸に考えた編成は失敗だった。それが開幕から続くチームの打撃不振の一つの要因なのは疑いがない。補うべきポジションを補えなかったという点で、編成的には大きな反省点を残したことになる。

■編成の強化を目指した巨人が新たにとった策。

 だから、というわけではないだろうが、その編成の強化を目指して巨人にゼネラル・マネジャー(GM)という新ポストが誕生することになった。

 ただ、そのGMに就任するのが現球団代表で、今回の新人事でオーナー代行にも就任する清武英利氏だったから、首を傾げたくなってしまった。

 首を傾げたくなった理由は、GMに就任したのが清武代表だったからではない。せっかくGMというポジションを作っても、巨人にとってそのGMとはいったいどういう役職なのか――GM職専任ではなく、代表職とオーナー代行を兼任するのでは、どうにも意味不明だったからである。

■清武代表が新設GM職を兼任するが、その役割は不透明。

 清武代表はもともと編成本部長を兼務して、巨人の編成面の責任者でもあった。

 だからチーム編成という職務では、GM職を作らなくても、これまでとまったく変化はないわけだ。今回のGM新設でただ一つ変わった点と言えば、清武代表がこれまで兼務してきた連盟関係の仕事は、今後は原沢敦副代表に任されることになったという点だった。

 同代表は以後、編成の仕事に専念するということだが、GM専任にはならない。

 要は編成の専門職を作るべきだという声(原辰徳監督を含めて)に、読売新聞グループ本社が名称だけで作ったGM職という風にとれるところに違和感が広がるのだ。

■編成の全責任を負うメジャーのGMは選手以上の年俸を稼ぐ専門職。

 編成の仕事は難しい。

 どんなにパズルを組み立てても、全部のピースが完全に埋まることは不可能の世界で、それでもピースを探してくることを求められるような仕事なのだ。

 メジャーでは、GMはフィールド・マネージャー(監督)と同じように専門職として認知されている。

 球団(親会社)から予算のバジェットとチーム編成の基本方針をもらって、その範囲の中で選手を集めてチームを作り、全責任を負う。

 その責任は非常に大きい。

 だからニューヨーク・ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMやボストン・レッドソックスのセオ・エプスタインGMは300万ドルを越える年俸で“契約”するわけである。日本円にすれば3億円前後の契約をしてでも必要なポジションがGMという仕事だということだ。

■育成と勝利の両方を要求される巨人のGMならば……。

 巨人の編成は、親会社から勝ちながら育てることを求められ、その中でいかにチームを作って現場に渡すかが仕事となる。

 そういう意味ではむしろファーム組織がしっかりしていて、勝つことに専念できるヤンキースやレッドソックスのGMよりも要求はキツいポジションともいえるほどである。

 だったらいっそのこと、と思う。

 清武代表もサラリーマン的な代表職など兼務せずに、GM一本で監督と同じぐらいの年俸契約をしてはどうだろうか。

 チームにとって、本来のGMとは、フィールド・マネージャーと同じぐらいに価値と責任のあるポジションであるべきだからである。

(「プロ野球亭日乗」鷲田康 = 文)



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