スージークーパーといえば、ドレスデンやパトリシアローズなどの初期の優しげなシリーズを思い出します。今回は同じ時代の作品でウェディングリング 。
私の好きなシリーズです。
1932年にデザインされ、その名(Wedding Ring)の通り、結婚する女性の支度用としてデザインされたシリーズだそうです。(wedding bandとも呼ばれています)
今年ご逝去されたエリザベス女王のお祖母様にあたる、メアリー妃もフルセット持っていたと言うことで人気を博したようです。
赤のラインが目を引きますが、全体的に柔らかい色合いのグラデーションになっていて、品のあるデザインだと思います。
このなんともいえない柔らかい赤色は、"Susie's red"あるいはマホガニーと呼ばれています。
今のテーブルにあっても馴染みの良いタイムレスなデザインではないでしょうか
ちなみにウェディングリングはカラーパターンがいくつかありますが、個人的にはこの赤がイチオシです(ってこれしか持ってないけど)
さて、バックスタンプを見てみましょう。
こちらはソーサーのもの。
スージークーパープロダクション時代、1932〜40年代の作品のようです。
ソーサーはそれなりの年月を感じさせる良い塩梅ですが、貫入や欠けがなく現役感も感じさせます。
そして、カップのバックスタンプ。
この年代はまだ彩色は個々のペインターによる手書きと思われますが、それを感じる良い具合の持ち手の色の雰囲気。
残念ながらエッグカップの方にはスタンプなし。
小さすぎるのかな?
この時代の作品はアースンウェア(陶器)です。
彼女の作品は1950年代半ばまではこのアースンウェアが中心だったそうで、陶器ならではの質感が、あの優しげな数々のシリーズを生んだのかな
そして、後期のボーンチャイナのあのくっきり、パッキリしたレトロポップなデザインも好きです。(むしろそっちの方が好きなデザインが多いかも)
要するにどれも好きなのね
生産国:イギリス
メーカー:SUSIE COOPER PRODUCTION
シリーズ:wedding ring
年代:1932〜40年代
アイテム:デミタスカップ&ソーサー、エッグカップ
おわり